ボスベンリィへの乗り換えのため、
ベンリィちゃんをどこに下取りに出すか考えてた。
無料出張査定でお馴染みの
B社の査定についてインターネットで調べてみたら、
評判にバラつきがある。
それでもB社のオンライン査定なるモノで
ベンリィちゃんの状態などを大まかに入力すると
平均相場5万前後と表示された。すごいね。アヤシイけど、一応査定してもらおう。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
雲が広がって空気が埃臭さを帯び始めた昼下がり、
やって来ましたB社の査定員の人。
バッファロー吾郎の竹若にちょっと似てた。
トラックに無料で引き取って来たという250ccバイクを一台乗せて、
こんにちはーっと元気に挨拶してくれた。
「おっ、これは意外とイケるかもしれない。
いやいや、挨拶だけで何がわかるってんだ。
向こうも商売だから平気で低額査定を出してくるに違いない。
オンライン査定の半額以下とかになったらお帰り頂くぞ。」
心の中でゴニャゴニャ考えつつも
とりあえずは主役のベンリィちゃんを見せる。
実は、今回の査定の為に昨日ホイールやマフラーを一時間かけて磨いておいたのさ。
ワックスがけもしたし、これで少しでも古さを誤魔化せれば…。
「あ、お客さん、これ磨きました?」
さすがプロ、即バレ。
「うわっ、結構距離走ってますね。アララ、タンク凹んでる。
オイル漏れてますね~。うへぇ、ブレーキの鳴きがスゴイ!」
次々と粗を暴かれるベンリィちゃん。
「これはちょっと厳しいかも知れません。
査定額ですけど、覚悟しておいてください。」
まぁ、買取業者に査定なんか頼むと
こんな感じで粗探しされて安く買い叩かれるのがオチなんでしょ。
結局いくらなんだろうね?
「査定出ました。8000円です。」
聞いた瞬間に今日は寝不足だったことを思い出して疲れが襲ってくる。
どうも彼の言うには、タンクの凹みと走行距離(16,000km)が致命的らしい。
まぁそう言われれば納得がいく。反論のしようがない。
「どうなさいます?」
査定員は俺の意思を尋ねてくるけど、
顔にはシッカリ「これだけ手間かけたんだから断るなよ」って書いてある。
中古とはいえ一年間の思い出がギッシリ詰まったベンリィちゃんが8,000円とは…。
まるで「あなたのバイクは鉄クズでごじゃる」と宣言されたかのような気分だ。
ここは早合点しない方が良さそうだぞ。
「申し訳ないですが、他の査定も受けてみることにします。」
すると査定員、すかさず査定額を1万円に引き上げますよと言い出した。
事前にネットの情報を掻き集めたんだけど、
この会社には「捨て値」なるものが存在してて、
客が売却を渋った時にだけ査定額を上げてくるんだって。
オイシイ商品を他の業者に取られるのが相当イヤらしい。
この瞬間がまさにそれだった。
「うーん、1万円でもちょっと…。
ボロいのはわかるんですけどね。」
「じゃあ、一体いくらくらいで売りたいんです?」
査定員、顔は笑ってるけど内面のイラつきがオモテに出てる。
俺はもし営業職に就いたらこうなっちゃダメだな~と強く思った。
お客さんの前で負の感情出したらマズイっしょ。
「2万円くらいで買い取ってくれるところを探します。」
「正直、2万も出してくれるところ無いですヨ。」
業者の買取査定に出せば、
確かにここと同じような額で買い叩かれるだろう。
でも個人売買なら、2万でも3万でも売れる。
「とりあえず、近所のバイク屋で査定してもらってみます。」
そう言うと、
うぅ~んと眉間にシワを寄せる査定員。
何やらノートパソコンをパチパチ叩いて、どこかに電話。
「う~ん、2万円は無理です。
18,000円までならお支払いできます。」
オイそんなに簡単に額が変わっていいのか?
やはり業者の査定なんてこんなものか…。
他の業者の査定も受けようと思ってたけど、
なんかこの時点で、査定疲れしてきた。
こんなメンドクサイの何回もできないよ。
5回査定受けたら、最低4回は今回のように断るんでしょ?それダルすぎ。
2~3万で個人売買も考えたけど、
ベンリィちゃんのブレーキはもう限界に達してるし
もしそれが原因で事故でも起こされたらと思うと気が進まない。
18,000円か…。
考えてた額より安いけど、段々この額が妥当に見えてくるのが不思議。
あぁ、メンドくさい。もういいや。
「じゃ、その値段で判子つきますね。」
パッと顔が明るくなる査定員。
恐らく気付かないうちにこの人の買い叩き術にハマってしまったけど、
考えてみるとこの人も大変だよね。
一時間もかけて査定して、買取できなかったら成果ゼロだしね。
その場で判子をつき、現金を受け取る。
もういいよこの額で。納得したということにしておこう。
買取が決まると、査定員のよく喋ること喋ること。
会社がCM打ちまくるせいで給料低いとか、
毎日仕事が終わる時間が日付が変わるあたりでツライとか、下ネタとか。
安心したんだろうね。
俺だってわざわざ査定して追い返されたらダルいもん。
後で更に調べてみたら、
ベンリィちゃんの査定額は原付としては結構な値段だった可能性浮上。
相場がわかんないから、トクしたのか損したのかわかんないよ。
とりあえずあのオンライン査定どうにかしようよ…。
あああああ
ついにお別れなんだね!
一年間しか乗らなかったけど、バイクの楽しさを十二分に教えてくれた
素晴らしい原付バイクでした。本当にお世話になりました。
次はもっとしっかりメンテナンスのできるオーナーに出逢ってください。
ありがとうございました。お疲れ様でした。ありがとうございました。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
今回学んだこと
・買取業者に査定を頼むと途中でどうでも良くなってくる。
・より高く売りたければできるだけ多くの査定を受けて比較する。
・オンライン査定は驚くほどアテにならない。
・別れは寂しい。
ベンリィちゃんをどこに下取りに出すか考えてた。
無料出張査定でお馴染みの
B社の査定についてインターネットで調べてみたら、
評判にバラつきがある。
それでもB社のオンライン査定なるモノで
ベンリィちゃんの状態などを大まかに入力すると
平均相場5万前後と表示された。すごいね。アヤシイけど、一応査定してもらおう。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
雲が広がって空気が埃臭さを帯び始めた昼下がり、
やって来ましたB社の査定員の人。
バッファロー吾郎の竹若にちょっと似てた。
トラックに無料で引き取って来たという250ccバイクを一台乗せて、
こんにちはーっと元気に挨拶してくれた。
「おっ、これは意外とイケるかもしれない。
いやいや、挨拶だけで何がわかるってんだ。
向こうも商売だから平気で低額査定を出してくるに違いない。
オンライン査定の半額以下とかになったらお帰り頂くぞ。」
心の中でゴニャゴニャ考えつつも
とりあえずは主役のベンリィちゃんを見せる。
実は、今回の査定の為に昨日ホイールやマフラーを一時間かけて磨いておいたのさ。
ワックスがけもしたし、これで少しでも古さを誤魔化せれば…。
「あ、お客さん、これ磨きました?」
さすがプロ、即バレ。
「うわっ、結構距離走ってますね。アララ、タンク凹んでる。
オイル漏れてますね~。うへぇ、ブレーキの鳴きがスゴイ!」
次々と粗を暴かれるベンリィちゃん。
「これはちょっと厳しいかも知れません。
査定額ですけど、覚悟しておいてください。」
まぁ、買取業者に査定なんか頼むと
こんな感じで粗探しされて安く買い叩かれるのがオチなんでしょ。
結局いくらなんだろうね?
「査定出ました。8000円です。」
聞いた瞬間に今日は寝不足だったことを思い出して疲れが襲ってくる。
どうも彼の言うには、タンクの凹みと走行距離(16,000km)が致命的らしい。
まぁそう言われれば納得がいく。反論のしようがない。
「どうなさいます?」
査定員は俺の意思を尋ねてくるけど、
顔にはシッカリ「これだけ手間かけたんだから断るなよ」って書いてある。
中古とはいえ一年間の思い出がギッシリ詰まったベンリィちゃんが8,000円とは…。
まるで「あなたのバイクは鉄クズでごじゃる」と宣言されたかのような気分だ。
ここは早合点しない方が良さそうだぞ。
「申し訳ないですが、他の査定も受けてみることにします。」
すると査定員、すかさず査定額を1万円に引き上げますよと言い出した。
事前にネットの情報を掻き集めたんだけど、
この会社には「捨て値」なるものが存在してて、
客が売却を渋った時にだけ査定額を上げてくるんだって。
オイシイ商品を他の業者に取られるのが相当イヤらしい。
この瞬間がまさにそれだった。
「うーん、1万円でもちょっと…。
ボロいのはわかるんですけどね。」
「じゃあ、一体いくらくらいで売りたいんです?」
査定員、顔は笑ってるけど内面のイラつきがオモテに出てる。
俺はもし営業職に就いたらこうなっちゃダメだな~と強く思った。
お客さんの前で負の感情出したらマズイっしょ。
「2万円くらいで買い取ってくれるところを探します。」
「正直、2万も出してくれるところ無いですヨ。」
業者の買取査定に出せば、
確かにここと同じような額で買い叩かれるだろう。
でも個人売買なら、2万でも3万でも売れる。
「とりあえず、近所のバイク屋で査定してもらってみます。」
そう言うと、
うぅ~んと眉間にシワを寄せる査定員。
何やらノートパソコンをパチパチ叩いて、どこかに電話。
「う~ん、2万円は無理です。
18,000円までならお支払いできます。」
オイそんなに簡単に額が変わっていいのか?
やはり業者の査定なんてこんなものか…。
他の業者の査定も受けようと思ってたけど、
なんかこの時点で、査定疲れしてきた。
こんなメンドクサイの何回もできないよ。
5回査定受けたら、最低4回は今回のように断るんでしょ?それダルすぎ。
2~3万で個人売買も考えたけど、
ベンリィちゃんのブレーキはもう限界に達してるし
もしそれが原因で事故でも起こされたらと思うと気が進まない。
18,000円か…。
考えてた額より安いけど、段々この額が妥当に見えてくるのが不思議。
あぁ、メンドくさい。もういいや。
「じゃ、その値段で判子つきますね。」
パッと顔が明るくなる査定員。
恐らく気付かないうちにこの人の買い叩き術にハマってしまったけど、
考えてみるとこの人も大変だよね。
一時間もかけて査定して、買取できなかったら成果ゼロだしね。
その場で判子をつき、現金を受け取る。
もういいよこの額で。納得したということにしておこう。
買取が決まると、査定員のよく喋ること喋ること。
会社がCM打ちまくるせいで給料低いとか、
毎日仕事が終わる時間が日付が変わるあたりでツライとか、下ネタとか。
安心したんだろうね。
俺だってわざわざ査定して追い返されたらダルいもん。
後で更に調べてみたら、
ベンリィちゃんの査定額は原付としては結構な値段だった可能性浮上。
相場がわかんないから、トクしたのか損したのかわかんないよ。
とりあえずあのオンライン査定どうにかしようよ…。
あああああ
ついにお別れなんだね!
一年間しか乗らなかったけど、バイクの楽しさを十二分に教えてくれた
素晴らしい原付バイクでした。本当にお世話になりました。
次はもっとしっかりメンテナンスのできるオーナーに出逢ってください。
ありがとうございました。お疲れ様でした。ありがとうございました。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
今回学んだこと
・買取業者に査定を頼むと途中でどうでも良くなってくる。
・より高く売りたければできるだけ多くの査定を受けて比較する。
・オンライン査定は驚くほどアテにならない。
・別れは寂しい。
大人の世界ってこわぁ~い
主婦暦○○年並に世間慣れしてるかくぱいを尊敬!
私は多分3秒で負けるか、逆切れするかのどっちかやわ・・・。
私の知り合いは自転車に「ひろゆき」と名前をつけてました。
壊れたとき、ひろゆきとの別れが悲しくて泣いたそうです。
サドルだけは今も取ってあるそうです。
理解に苦しみます。
自転車に名前つける人いるよね。
俺の先輩もゆうじくんって名前つけてた。
モノに愛着わくって楽しいことだと思う。
ただしサドルだけとっておくのは理解に苦しむね。
部屋で座ってるんじゃないの?
中山エミリ、CM出てるんですよ、この業者の。
もう最近、何故か彼女の顔がアタマん中にハッキリ出てきてたんやけど、名前だけが出てこなかった、この悶々とした気持ちをタイトル一発で吹っ飛ばしてくれたカクパイに感謝♬
ってか、愛しいもん手放すんはツライよなぁ。
なんか枚方から引っ越す時とかめっちゃ辛かった。
でも、違う人があの部屋で楽しい生活を送ってくれてるといいなぁ…と思います。
ベンリィちゃんも大事に扱ってくれる人に渡るといいなぁ(*´ェ`*)
プロだしね~。
まさか8,000円だとは思わなかったけど。
結局2万近くで買い上げたバイクも、
整備に1~2万円かけた後で走行距離表示を
イジって、どっかで10万くらいで売るんだよ。
恐ろしい業界だと思う。
>りぇ
そう、中山エミリ。
俺も名前が浮かんでこんかったから
業者のホームページで確認したよ!
りぇの一人暮らし生活短かったけど、
楽しそうだったよね。
俺は部屋には愛着ないけど、
やっぱり引っ越す時は寂しい気持ちになるかも。
べんりぃちゃんの若き頃を知っているだけにあたしもなんか切ないわぁ笑。穂谷…笑。
さようならぁ
卑怯とは言わない、それが商売なのかもしらへんけど、その場にいたら「この人でなし」って思うかも・・・ 愛車やったら尚更のこと
ところで、気になること・・・もしかくぱいがべんりぃちゃんを磨かずに査定を受けさせてたら買い取り価格はどうなってたんやろね?苦笑
汚れも傷とかなんとか言って、「いやぁ、お客さんのバイクはちょっとウチでは買い取れませんねー、勉強させてもらっても5000円が良い所です」・・・業者はもっと狡猾かな?
行ったよねぇホタニ…。
確かあれがホタニ初デビューだったんだよ。
なんか道中かなり迷ったしね!
実はあの時点でベンリィちゃんは9歳で、
今年で10歳でした。実は若くないんです。
>たっくん
生々しい商売の現場を見れたよ。
車体を磨いたのは効果あったと思うよ。
査定は基本的にコンピュータでやる客観査定だけど、
[叩き値]の8,000円から
[適正値]の18,000円に持ち上げていくまで
査定員が本部?と電話するとき
「車体はキレイです、
ホイールとかマフラーとかお客さんマメに
磨いてるみたいですよ…」
なんて言ってた。
多分これが無かったらもっと下がってたと思う。
結論、磨いとくべき。