数年前から行きたいと憧れていた桜島ですが、
高速1,000円の追い風が吹いたため、盆休みをフル活用して強行しました。
名古屋を出発して徳島の実家に帰り、
さらにそこから愛媛・大分・熊本を経由して鹿児島に行くロングツーリングは
名古屋を出て名古屋に帰るまでの走行距離が
2,047kmに達しました。
名古屋高速
↓
東名阪自動車道
↓
新名神自動車道
↓
名神高速道路
↓
阪神高速道路
↓
神戸淡路自動車道
↓
徳島自動車道
↓
松山自動車道
↓
フェリー(八幡浜⇒臼杵)
↓
阿蘇を経由して下道で熊本
↓
天草を経由して鹿児島
バイクは体勢のつらいCBR600RRなので、
長時間走っているだけで体じゅう痛くて逃げ出したくなります。
名古屋→徳島間(4時間)もかなり大変ですが、
最終日の鹿児島→徳島(14時間)が異次元のしんどさでした。
バイクって長時間乗ってるとクラッチ握る手が疲れてくるんですが、
あまり長時間だとスロットル握る手の方が痛くなるんですね…。
しかし、十年ぶりの九州、色々と良い体験ができました。
写真と一緒にふり返ってみたいと思います。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
一日目
この日は名古屋を出発して徳島の実家に帰るフェーズです。
仕事が長引いて
名古屋出発が夜23時半になりました。
渋滞もなくスムーズに移動できました。
体は疲れてますが、名神吹田SAや淡路SAで写真を撮る余裕もあります。
名神吹田SAにて
淡路SAにて
このルートのお気に入りは、
深夜の寝静まった頃の阪神高速、神戸付近です。
高速道路の周囲に高層ビルが立ち並び、
その中をバイクで突き抜ける快感はなかなかのものです。
午前3時半ごろに実家に到着。
さすがに疲れが目立つので、シャワーを浴びてすぐ寝れました。
三日目
実家で一日ゆっくり休み、三日目の早朝に九州に向け出発です。
この日は14時に会社の先輩と大分の臼杵という港で合流の予定です。
余裕を持って5時半に出発です。
徳島・松山道は比較的空いていますが、景色も単調でやや退屈です。
八幡浜のフェリー乗り場に着くとハーレーに乗ったおじさんが沢山いました。
どうやら九州でハーレーのイベントがあったらしく、
九州に着いてからもすれ違うバイクの半分はハーレーという状況でした。
フェリーで休みこと2時間、ついに九州の陸地が見えてきます。
なんて空が青いんだ…。
大阪や名古屋にいると、こういう空をお目にかかる機会が少ないのが残念です。
大分はさっそく突き抜けるような青い空で俺を迎えてくれました。
先輩と合流し、1時間かからない関市で名物「関サバ」をいただきます。
サバは痛みが早いので、一般の流通では刺身は手に入りません。
関サバの刺身と煮付けがたっぷり盛り付けられた関サバ定食 2,500円です。
んまい!!
サバ特有の臭みがありません。
歯ごたえがあり、まるで新鮮なイカのような弾力です。これはうまひ。
ちなみに今回のツーリングではサバだけでなく色んな地物を食していきます。
あまりの食いっぷりに、別名「痛風ツーリング」と呼ばれています。(俺に)
下道をひた走り、夕方に阿蘇山に着きました。
中学校の修学旅行以来の阿蘇。目の覚めるような草原の緑色。
まるでツーリング雑誌の中に入り込んだような光景に感激しっぱなしです。
よく整備された山道を15分登ると突然濃霧が視界を包み、
まるで冷蔵庫を開けたような冷気がライディングスーツの隙間をぬって体を撫でていきます。
夢みたいだ…。バイクでこんなところに来れる日が来るなんて…。
熊本市に着いたのは19時過ぎ。
熊本城は復元城ながら立派なたたずまい。
俺の超お気に入りビジネルホテル「ドーミーイン」のチェックインを済まし、
先輩と熊本名物の代表格、馬刺しを食すため街へ出ます。
馬うめぇー!馬だけにうま!馬だけにうまうまですねー!
個人的に馬レバー刺しが美味しかったです。牛より弾力があります。臭みはありません。
四日目
前日の疲れもあるのでこの日は遅めに9時半に出発。
下道で天草を抜け、フェリーで鹿児島に上陸するルートです。
天草へ行く一本しかない橋周辺に渋滞がひどく、
2時間かけて30kmくらいしか移動できません。
CBRは暑さに音を上げて冷却ファンを常に回してます。
俺もライディングジャケットの下に着たポロシャツが汗でべちゃべちゃになって、
下着の尻の部分も水をかけたように(おしっこ漏らしたように)しっかりと汗を吸ってます。
半クラッチを握る左腕が悲鳴をあげて、
ヘルメットの中が蒸れて頭が痒くなってきます。
つらい…。
そもそも天草に来たのは先輩の
「安住アナウンサーがテレビですごい美味しいちゃんぽん屋があるって言ってた」の
一言がきっかけでしたが、14時ごろに着いた頃にはちゃんぽん屋は既に昼の営業が終わっており
「この時間は出前しかやってません!」の一言ですごすごと帰るハメに…。
仕方ありません。
色んな予定外のことが起きるのが旅なのです。
鹿児島に着いたのは予定から2時間遅い18時ごろ。
日没前に、今回のツーリングのメインである桜島が見たい。
対岸の堤防にかけ登ると、雄大な桜島の姿が眼前に広がります。
残念ながらこの日は雲が火口部を覆い隠しており、
1時間待ちましたが全体を見渡すことができませんでした。
噴火や降灰で県民を苦しめることもありますが、
鹿児島の街を見守るように穏やかにそびえ立っているように見えます。
俺が徳島で吉野川や眉山を見て故郷を感じるように、
鹿児島の人達も帰郷した時にこの桜島を見て安堵感を得るのではないでしょうか。
静かで透き通った空気感も手伝って、
初めて来た場所なのに、不思議と心が落ち着きます。
心の底から来てよかった、と思いました。
ちなみに俺が何故桜島に来たかったかと言うと、
何年か前に映画「海猿」を見たからに過ぎません…加藤あいのやつ。
映像を見ながら「こんな不思議な地形の場所があるんだな」とぼんやり思い、
いつか行ってみたいと思っていました。
今回写真を撮ったあたりは丁度映画のロケ地周辺だったんじゃないでしょうか。
夜はまた鹿児島の街でご当地グルメを堪能しにいきます。
鹿児島の黒毛和牛のホルモン焼きです。
ホルモン焼きですが、カウンター席前で店員さんがカットしていた「リブロース」とやらが
めちゃめちゃうまそうに見えて注文してしまいました。
「できるだけ焼かずに軽く炙って召し上がってください。山葵をつけると美味しいです」
今まで食べた肉の中で一番美味しかったです。
この間の高山ツーリングで係長に奢ってもらった焼肉よりうまかった…。
鹿児島牛おそるべし…。
薩摩の黒豚も有名なので、雑炊専門店で黒豚の雑炊をいただきました。
五日目
朝8時半出発。
出発3分で降雨。
カッパを着て、すぐに高速で帰路につきました。
熊本経由で大分に向かい、またフェリーに乗るルートです。
濃霧で湯布院から高速が通行止めになっていて仕方なく下道を通りましたが、
これが吉と出て、阿蘇山にも並ぶ湯布院の絶景を楽しむことができました。
フェリーに乗り、松山に着いたのが19時。
松山からひたすら東を目指し、徳島の実家に着いたのが0時前になっていました。
この日が体力的に一番きつかったです。
無理もありませんは移動距離6~700kmあります。
上に貼った地図を見てもいびつな距離配分であることがわかります。
尻が痛い、腕が痛い、肩が痛い、腰が痛い、足首&股が熱い、
色んな要素が合わさって疲弊しました。
ちょっとスケジュール的に無理があったかな…?
翌日はしっかりCBRを洗車してやり、
また4時間かけて名古屋に帰ってきました。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
2,000kmを超える超ロングツーリングになり、
体はクタクタ、バイクの走行距離も一気に7,500km越え、タイヤも摩り減りましたが
数年来の夢を実現できて本当に良い旅になりました。
ルート選定をしてくださった先輩、
営業時間過ぎてるにも関わらずブレーキレバーの交換をしてくださったホンダドリーム鹿児島の皆様、
本当にありがとうございました。
え?ブレーキレバー?
何があったかって?
決まってんじゃないですか。ブレーキレバー折れるっつったらアレしかないでしょ。
すみませんバイク倒しました…。
桜島見たあとに押し歩きしてたら気が緩んだのかアッチ側に倒れて
ゴシャァア!! ポキーン☆ アー!アー! なんか折れてる!! みたいな。
↓証拠写真
綺麗にポキっと折れました。
ホンダの人気バイクに乗っていると、出先でも部品があるのでこういう時にすごく助かります。
折って1時間後には元通りに直してもらえましたもん。
あとクラッチケースもキズつきましたけど
どうせこのバイクはキズもんなんでもう気にしませんよぉ!!
よし、CBR、とりあえず走行距離1万km行っとこう!
とっても充実した夏休みを過ごせて大満足です。