墨汁日記

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新しい生物学の教科書

2006-06-03 19:12:19 | 日記
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リンク:
Amazon.co.jp:新しい生物学の教科書新潮文庫: 本
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 文庫版まえがきより抜粋

『科学リテラシーの重要性が叫ばれるようになって久しい。中には、そんなコトバはしらねえぞという人もいるかもしれない。リテラシーとは読み書き能力のことであるから、科学リテラシーとは、科学を理解する基本的な能力のことであろう。

 もちろん、そんなものは身に付けてなくとも生きるに困らない、と豪語する人もいるに違いない。世の中、お金とケータイさえあれば充分に生きていける。そう思っている人は多い。実際その通りであるから、そう言われれば返す言葉はない。科学リテラシーなんぞ身に付けても、別に金がもうかるわけではない。ケータイの操作は、バカでもできる。

 一番楽な生き方は、何でも他人の言う事を聞いて自分で考えないことであろう。病気になって病院に行く。医者の言うことを素直に聞いて、全部医者まかせにする。それで死んでも文句を言わなければ、それはそれで立派な生き方だと言う他ない。しかし、具合が悪くなった時は、他人のせいだと言って文句をつけるとすれば、それは間違っていると私は思う。自分で決定できなかったのだから、今さら文句を言っても、手遅れだ。

 たとえば、がんを宣告されたとしよう。様々な治療法の中から、自分にとって最適と思うやり方を選ばなければならない。何人かの医者に聞けば、言うことは少しずつ異なるだろう。最後は自分で決めるしかない。そこで、科学リテラシーという話になる。考える筋道がわからなければ、何をどう決めてよいかわかるわけがない。

 がんを宣告されるといった人生の一大事じゃなくても、人生は選択の連続である。その際に何ほどかの科学リテラシーを身に付けているかいないかでは、選択の幅が違う。そういう意味では科学リテラシーは役に立つ。』


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