墨汁日記

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平成マシンガンズを読んで 116

2006-11-07 19:20:35 | 

「まぁ全ては夢かもしれないし、リアルかもしれない。どうでもいいこったね」

 死神はテキトーな事を言う。

「だが、死は、誕生と共に人間にとり最も記念すべきイベントだ。
 生きてる以上は死を意識しないでいられる人間は少ない。
 多くの人間は死を特別なものと考えるから、人間の共同体は、その『神話』の中に死を司る神を組み入れた。
 死を怖れるから死を司るモノを神と呼ぶ。
 一宗教では、死神はその神と相反する神とさえなっている事さえある。
 また、閻魔大王のような冥界を管理する管理者と、死者を冥界にいざなうだけの死神の両方が存在する神話も多い。
 エジプト神話なら、アヌビスやオシリス。ギリシャ神話ならハデス。ヒンドゥー教ならヤマ。北欧神話はヘルで、スラヴ神話ならチェルノボグ。日本神話ならイザナミか。
 なんにしろ、死神が存在する宗教や神話を持つ文化が多い理由は、人間が死を特別あつかいしている証拠だ」

 誰もが死にたくないから、死が怖いから特別あつかいなんでしょ。

「物語にも死神は良く登場する。
 マンガでいうなら、古くは『ギャートルズ』の死神や、最近なら『DEATH NOTE』なんかだな。
 これも、人間が死を怖れている事の証明なんだが。
 でも、『ギャートルズ』の古典的ギャグ的な死神は別として、死神の俺から言わせてもらうと、『デス・ノート』の死神は、死をあまりにもゲームにしすぎていて感心出来ない。死の与える安息や平等をまるきり無視している。まるで死が罰ゲームみたいな印象だ。死はもっと神聖で清らかな物なのだ」

 ふーん。死神は、デスノきらいですの?

「まぁー、それとは関係なくして、言葉と現実は必ず対応する。
 人間の言う事や考えた事は、必ず現実にリアルにこの世に反映する。
 その証拠に、『理想郷』はある意味で実現しつつあり、『地獄』は常に昔っからある。
 魔物や化け物も実在する。
 姿や形こそ普通の人間だが、いつもそこいらで牙をむいてる。
 神も天使も宇宙人も、探せば必ず『私がそうです!』と言う奴がいるはずだ。
 そして俺は死神だ。半神半人の自称『死神』だ。
 だが、宣言さえすれば良いわけではない。
 現実の状況が言葉を生むのだ。
 現実に既にそうだから『言葉』はできる。
 現実が全ての言葉を生んだのだ。
 そして、だから、全ての『言葉』に対応する『リアル』は必ず存在する。
 どういう形でもだ。
 なんだけど。
 こんな現実、あんたの夢かもしれない可能性も捨てきれないわけなんだよ。分かるかな?」

 解んないなぁ。


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