タイトル:「図解 世界の切手印刷」
~切手に見る驚きの特殊印刷技術~
著書:植村 峻(うえむら たかし)
発行:公益財団法人 日本郵趣協会
体裁:B5判/96ページ

本書は、その書名どおり「切手」を題材にしてはいるが、著者が意を注いだのは「印刷」についてだ。切手を通して特殊印刷技術のすべてを紹介しているところに本質がある。切手収集を趣味にしていなくても、印刷のことに関心のある人なら、十分に読み応え、否、見応えのある解説書となっている。世界各地の代表的な切手類はもちろん、画像形成の拡大写真、印刷原理のイラストなどを多用しながら、全体を体系づけて漏れなく紹介してある。座右に置いておけば、心強い味方になってくれるに違いない。
本書は、グラビアから平版オフセットへ印刷方式が変わっていった世界の郵便切手の変遷を辿る第1章に始まり、アメリカ、ヨーロッパ、アジア・オセアニアにおける世界各国の切手印刷事情を紹介した第2章、グラビア、平版オフセット、凹版、凸版、スクリーンなど標準的な印刷方式を各国切手に探った第3章へと続く。そして最後の第4章では、特殊な素材や技法を用いてつくった多種多様な“変わり種切手”をとことん採り上げ、最先端技術がいかに利用されているかを微に入り細に入り説いている。
切手の歴史をみると、ひと昔は重厚な凹版印刷によるもの、グラビアと凹版、平版オフセットと凹版といった異なる版式を組み合わせたものが多かったが、最近発行されている大部分の切手は、オフセットもしくはグラビアという一つの版式を用いて多色刷りしたものになった。オフセット印刷の場合は、マルチカラー、FMスクリーン、特殊形状の網点スクリーン、グロスインキの採用など、高品質化が指向されているが、郵便コストの削減要請から版式の組み合わせは敬遠されがちだという。その一方で、世界中のコレクターを対象に、さまざまな最新印刷技法や特殊素材を駆使した付加価値の高い切手がつくられている。そんな歴史についても、本書は理路整然と教えてくれる。
~切手に見る驚きの特殊印刷技術~
著書:植村 峻(うえむら たかし)
発行:公益財団法人 日本郵趣協会
体裁:B5判/96ページ

本書は、その書名どおり「切手」を題材にしてはいるが、著者が意を注いだのは「印刷」についてだ。切手を通して特殊印刷技術のすべてを紹介しているところに本質がある。切手収集を趣味にしていなくても、印刷のことに関心のある人なら、十分に読み応え、否、見応えのある解説書となっている。世界各地の代表的な切手類はもちろん、画像形成の拡大写真、印刷原理のイラストなどを多用しながら、全体を体系づけて漏れなく紹介してある。座右に置いておけば、心強い味方になってくれるに違いない。
本書は、グラビアから平版オフセットへ印刷方式が変わっていった世界の郵便切手の変遷を辿る第1章に始まり、アメリカ、ヨーロッパ、アジア・オセアニアにおける世界各国の切手印刷事情を紹介した第2章、グラビア、平版オフセット、凹版、凸版、スクリーンなど標準的な印刷方式を各国切手に探った第3章へと続く。そして最後の第4章では、特殊な素材や技法を用いてつくった多種多様な“変わり種切手”をとことん採り上げ、最先端技術がいかに利用されているかを微に入り細に入り説いている。
切手の歴史をみると、ひと昔は重厚な凹版印刷によるもの、グラビアと凹版、平版オフセットと凹版といった異なる版式を組み合わせたものが多かったが、最近発行されている大部分の切手は、オフセットもしくはグラビアという一つの版式を用いて多色刷りしたものになった。オフセット印刷の場合は、マルチカラー、FMスクリーン、特殊形状の網点スクリーン、グロスインキの採用など、高品質化が指向されているが、郵便コストの削減要請から版式の組み合わせは敬遠されがちだという。その一方で、世界中のコレクターを対象に、さまざまな最新印刷技法や特殊素材を駆使した付加価値の高い切手がつくられている。そんな歴史についても、本書は理路整然と教えてくれる。