バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

ポワント・レッスン ルルヴェ(1番ポジシオンから5番ポジシオンまで)

2012-05-21 11:46:41 | 日記
前回練習したロール・アップとロール・ダウン、スムーズにポワントに立ち上がったりア・テールに下りたり出来るようになりましたか?跳び上がるときのように重心を引き上げることは大切ですが、トゥ・シューズの爪先部分に無頓着に飛び乗ったりそこから飛び降りたりすることと、ポワントに立つ、ということは違います。ロール・アップ&ダウンがきちんと出来ているなら膝は緩まないはずです。おざなりの無神経な動きで流してしまわないように、丁寧に練習して下さいね。
今回は1番ポジシオンから5番ポジシオンまでのルルヴェを練習します。
でははじめましょう。
両手バーで1番ポジシオン。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルヴェ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 右脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド、左膝を伸ばす→8 2番ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルヴェ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 左膝を伸ばして右脚ドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥ・ダーン→8 右脚前4番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルエ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 左膝を伸ばして右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 右脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルエ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 左膝を伸ばして右脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドからドゥミ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・ドゥダーン→8 左脚前4番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルヴェ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 右膝を伸ばして左脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン→8 左脚前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→1 ルルヴェ→2 ドゥミ・プリエ→3 ルルヴェ→4 ドゥミ・プリエ→5 ルルヴェ→6 ドゥミ・プリエ→7 ルルヴェ→8 アームスをアン・ナヴァンにしてポゼ
いかがですか?
少しゆっくりのテンポで、きちんと床を押してポワントに立ち上がり、きちんとドゥミ・ポワントを通過してドゥミ・プリエに下りるように足の動きに注意を向けながら練習しましょう。
脚がそれほど強くない初期のうちは右脚前5番ポジシオン・ポワントの最後でポゼをして一度終わりにしましょう。僅かな休憩をはさんでから改めて1番ポジシオンから左サイドを練習する、というふうに2回に分けてもよいでしょう。
1番ポジシオンや2番ポジシオンのドゥミ・プリエからルルヴェをするときに、身体で漕ぐように反動をつけていませんか?そしてドゥミ・プリエに下りたときにお尻を突き出して上体が前傾していませんか?
4番ポジシオンのドゥミ・プリエからルルヴェに立ち上がったとき、股関節のターン・アウトが失われて両膝が正面を向いていませんか?
4番ポジシオンのルルヴェは少し難しいかもしれませんが、前側の爪先と後ろ側の爪先とが一直線上に並ぶように内腿でしっかり引き上げましょう。もとのドゥミ・プリエに戻るときは爪先を少し外に押し出すようにしてドゥミ・プリエに下ります。
5番ポジシオンのルルヴェも前後の爪先が一直線上に並ぶように内腿でしっかり引き上げます。身体の中心軸の真下に両爪先を引き付けるのです。両脚は腿から爪先までぴったりくっついていなければなりませんよ。
最後のポゼは、前側の爪先よりも前にアンダー・バストがくるようにきちんと修正してからアームスをアン・ナヴァンに引き上げましょう。初めのうちは片手ずつバーから離してどこに自分の軸があるのかを見つけるように注意するといいですね。

1番ポジシオン・フル・ポワントでのドゥミ・プリエやロール・アップ&ダウン、そしてこの1番から5番までのルルヴェまで、“そんなに続けたら脚が疲れてしまう”と感じるなら、まだポワント・ワークをするのに必要な筋力が不足しているということです。3センチ四方の爪先で全体重を支えながら様々なパを動くためには大変な筋力が必要なのです。安直にテクニカルなパを動くことに拘るよりも、基本中の基本ともいえるプリエとルルヴェの練習を丁寧に続ける方が、結果的には近道ですよ。“基本の基”が十分でなければ、いくらテクニカルなパに挑戦したところで、美しい動きにはならないものです。


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