バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

ポワント・レッスン パ・ドゥ・ブーレ-プレパラシオン-ルティレ・ルルヴェ

2012-07-05 09:30:22 | 日記
前回練習したジュテ・ルルヴェから2番ドゥミ・プリエ、そしてルティレ-ルルヴェまでの動き、スムーズに動けるようになりましたか?
ドゥミ・プリエからしっかり片脚のルルヴェに立ち上がることはとても大切な動きですから、動きが流れてしまわないように気を付けて下さいね。
今回もプレパラシオンのドゥミ・プリエからルティレ-ルルヴェに立つ練習をしますが、通常のピルエット同様パ・ドゥ・ブーレが先行します。
でははじめましょう。
両手バーで右脚前5番ポジシオン。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ⇒1 右脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 左後ろ5番シュル・レ・ポワント→3 右脚をア・ラ・スゴンドに開いて2番シュル・レ・ポワント→4 左脚を前に引き寄せて4番ドゥミ・プリエ→5 右脚ルティレ、左脚ルルヴェ→6 ポゼ→7 右後ろ5番ドゥミ・プリエ→8 ポゼ→1 左脚ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→2 右後ろ5番シュル・レ・ポワント→3 左脚をア・ラ・スゴンドに開いて2番シュル・レ・ポワント→4 右脚を前に引き寄せて4番ドゥミ・プリエ→5 左脚ルティレ、右脚ルルヴェ→6 ポゼ→7 左後ろ5番ドゥミ・プリエ→8 ポゼ→…
いかがですか?
パの組み合わせそのものはバレエ・シューズでもう何度も練習しているものですから難しくはないでしょう。
それでは大事なポイントを確認してみましょう。
はじめにドゥミ・プリエから片方の脚をポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばしますが、5番シュル・レ・ポワントに立ち上がる前にその脚の膝を曲げたり緩めたりしてはいけません。もちろん、ドゥミ・プリエが中途半端に浮き上がって、ア・ラ・スゴンドの脚を引き戻してしまうことがないように気を付けなければなりませんね。
2番ポジシオン・シュル・レ・ポワントに脚を開いたときトルソーが後ろに引かれて反らないように、両ポワントの位置よりもアンダー・バストの方が前、とイメージしてしっかり支えて下さいね。
次に4番ポジシオン・ドゥミ・プリエに下りるときは、前側の脚が床に付くより先に後ろ側の脚がア・テールに落下しないように気を付けて下さいね。重心を前側の脚の上に置くようにイメージするといいでしょう。
次のルティレ-ルルヴェは軸脚の足首と膝、ルティレする脚の内腿を同時に一気に引き上げます。ルティレする脚の膝下が後ろに撥ねないように気を付けて下さいね。
ルティレ-ルルヴェをしたらきちんと真っ直ぐに立てているか確かめるために、バーに置いたアームスをアン・ナヴァンにしてみましょう。停まろうとして身体を固くしてはいけません。床についているポワントの先から頭の天辺を抜けて真っ直ぐな縦軸が通っていることをイメージしてみましょう。

バレエ・シューズでドゥミ・ポワントのときには難なく出来ていたことが、トゥ・シューズを履いてポワントでということになると思うように立ち上がれなかったり、膝や足首が緩んでしまうこともあるかもしれません。ドゥミ・ポワントとポワント。足指の付け根から先のわずか5~6センチの長さが高さの差です。その小さな差は、実はとても大きな距離なのだと考えられますね。その距離を克服するための安易な近道はおそらくありません。丁寧に練習を繰り返すこと、それだけです。取りあえず上辺を誤魔化すような動きで満足していてはいけません。はじめは見過ごしに出来た曖昧さがやがて残念なひずみを生むことになってしまいますよ。