バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

ポワント・レッスン  ジュテ・ルルヴェ-ルティレ・ルルヴェ

2012-07-02 09:43:42 | 日記
前回練習した交互にルルヴェをして前に進んだり後ろに下がったりする動き、きちんとルルヴェをしてポワントに立つことが出来るようになりましたか?
中途半端に膝や足首が緩んでいたり、ク・ドゥ・ピエする足が“バナナ足になったりしないように気を付けて下さいね。
今回は少し難しいかもしれませんが、ジュテをしながらのルルヴェと、ドゥミ・プリエからのルティレ・ルルヴェを練習します。
いずれはポワントでピルエットをするようになるのですから、まずはそのためにきちんと立つことを練習しましょう。
でははじめましょう。
両手バーで右脚前5番ポジシオン。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ→1 右脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、左脚ルルヴェ→2 2番ドゥミ・プリエ→3 右脚ルティレ、左脚ルルヴェ→4 右脚前5番ドゥミ・プリエ→5 右脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、左脚ルルヴェ→6 2番ドゥミ・プリエ→7 右脚ルティレ、左脚ルルヴェ→8 右後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒1 左脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、右脚ルルヴェ→2 2番ドゥミ・プリエ→3 左脚ルティレ、右脚ルルヴェ→4 左脚前5番ドゥミ・プリエ→5 左脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、右脚ルルヴェ→6 2番ドゥミ・プリエ→7 左脚ルティレ、右脚ルルヴェ→8 左脚後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒…
いかがですか?
シンプルな動きですが、きちんとバランスをコントロールすることが大切です。
大事なポイントを確認してみましょう。
はじめのジュテ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェをするときに、ジュテをする脚の勢いに負けて重心がズレてしまわないように気を付けて下さいね。ポワントから頭の天辺まで一本の縦線が真っ直ぐに通っていることをイメージして、その中心線からトルソーがズレないように立ちましょう。
2番ポジシオンは少し狭くしても構いません。ただし、落っこちるようなプリエをしてはいけませんよ。また状態が後ろに反り気味になったり、前かがみになったりしないように気を付けて下さいね。
両足で床をしっかり押し返すようにルティレ-ルルヴェをしましょう。軸脚となる脚のほうにトルソーを押し戻しすぎてはいけませんね。バーにしがみ付いたり引っ張ったりしてなんとか立っていられるという状態で誤魔化してはいけません。試しにちょっとバーから手を離してみましょう。
ルティレした脚がまだ床に届かないうちにルルヴェした軸脚がア・テールに落っこちてはいけませんね。両足で同時に5番ドゥミ・プリエをしましょう。
それでは少しアレンジしてみましょうか
両手バーで右脚前5番ポジシオン。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ→1 右脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、左脚ルルヴェ→2 右脚後ろ4番ドゥミ・プリエ→3 右脚ルティレ、左脚ルルヴェ→4 右脚前5番ドゥミ・プリエ→5 右脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、左脚ルルヴェ→6 右脚後ろ4番ドゥミ・プリエ→7 右脚ルティレ、左脚ルルヴェ→8 右後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒1 左脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、右脚ルルヴェ→2 左後ろ4番ドゥミ・プリエ→3 左脚ルティレ、右脚ルルヴェ→4 左脚前5番ドゥミ・プリエ→5 左脚ジュテ・ア・ラ・スゴンド、右脚ルルヴェ→6 左脚後4番ドゥミ・プリエ→7 左脚ルティレ、右脚ルルヴェ→8 左脚後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒…
いかがですか?
これはもうすでにピルエット・アン・ドゥオールのプレパラシオンです。
ジュテ・ア・ラ・スゴンド-ルルヴェをしたら、動作脚はドゥミ・ロン・ドゥをしないで直線的に後ろに下げて4番ポジシオン・ドゥミ・プリエをします。
ジュテ・ア・ラ・スゴンドをしてから後ろに下げる脚の爪先が床に着く前に軸脚がア・テールに落下してはいけませんね。また、後ろに下げた動作脚の上に重心が落っこちたプリエをしないように気を付けて下さいね。
4番ドゥミ・プリエの後ろ側の脚をルティレに引き上げますが、このとき、動作脚をルティレに引き上げることで重心を軸脚の上に押し上げる、とイメージしてみて下さいね。ルティレに引き上げる脚の動きが遅くなると、その分重心が後ろに引かれがちになりますからね、注意しましょう。

ピルエットは誰しも憧れるものでしょう。でもバレエである限り、ただ回ればいいというものではありません。正しいポジシオンできちんとコントロール出来ていなければ意味がありません。膝や足首が緩んで重心がズレたままガラガラと回ったからといって、それをピルエットとよべるでしょうか?焦ってはいけません。まずきちんとプレパラシオンが出来ること、そのプレパラシオンからきちんとルルヴェに引き上げて立つこと、その二つを大事にして下さい。そうすれば遠からずきちんとピルエットを回れるようになりますよ。