バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.5 デヴロッペ‐フェッテ part2

2010-11-25 08:51:17 | 日記
前回練習したフェッテ・アン・ドゥダーンは、スムーズに向きを変えることが出来るようになりましたか?
アン・ナヴァンからアン・ナリエールへとりあえず向きを変えるのではなく、軸脚の状態、トルソーの状態、上げた脚のポジシオンなどに気を配ってまずは丁寧に練習することが大切ですね。
今回はフェッテ・アン・ドゥオールを練習しましょう。
アン・ドゥダーンのときと違って、バーに背を向けてのア・ラ・スゴンドが通過点になりますから、少し難しいかもしれません。
では始めましょう。
左手バーで右脚後ろ5番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエールから→2 ルティレに引き上げる→3 デヴロッペ・アン・ナリエール→4 休止→5 デリエールに上げた脚をア・ラ・スゴンドにターン・アウトしながらバーに背を向ける方に向きを変える→6 ア・ラ・スゴンドの脚がドゥヴァンになるようにさらにトルソーの向きを変える→7 ドゥヴァン→8 右脚を5番ポジシオンに引きつける⇒1 左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエールから→2 ルティレに引き上げる→3 デヴロッペ・アン・ナリエール→4 静止→5 デリエールに上げた脚をア・ラ・スゴンドにターン・アウトしながらバーに背を向ける方に向きを変える→6 ア・ラ・スゴンドの脚がドゥヴァンになうようにさらにトルソーの向きを変える→7 ドゥヴァン→8 左脚を5番ポジシオンに引き付ける
これがフェッテ・アン・ドゥオールの基本の動きです。
大事なポイントを見ていきましょう。
バーに背を向ける方向にトルソーの向きを変えるとき、デリエールに上げていた脚の内腿をお腹に引き付けるつもりで引き上げるとコントロールしやすくなりますよ
バーに背を向ける方向にトルソーの向きを変えるとき、まずトルソーを引き起こします。脚をデリエールに上げた場合、重心の位置が少し前方に移動していますから、そのままの位置でトルソーの向きを変えようとすると、軸脚の方に傾斜して骨盤が傾いてしまいます
さらに上げた脚がドゥヴァンの位置になるようにトルソーの向きを変えますが、上げた脚の内腿をしっかりお腹に向かって引き上げるようにします。軸脚側の骨盤に対して上げた脚の骨盤が斜め前に出ていてはいけませんね。それでは正しいドゥヴァンにはなりません
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、トルソーの向きを変えていく動きは、軸脚の土踏まずから真っ直ぐ上に向かって伸びている中心軸に巻きつくようにトルソーを捻りながら引っ張り上げていくようなイメージで、と伝えています。トルソーや上げた脚などの身体のパーツが中心軸から分散していては、スムーズなフェッテは出来ませんからね
フェッテ・アン・ドゥダーンのときには、軸脚がターン・アウトする動きが先行しましたが、アン・ドゥオールの場合はトルソーと上げた脚の動きが先行する、と考えて下さいね。軸脚の動きを先行させて先にカカトを引いてしまうと、軸脚のターン・アウトが失われてしまいます
はじめにデリエールに上げた脚の高さを下げないように、出来ればさらに上げるようにするとコントロールが少し楽になりますよ
それではルルヴェでも練習してみましょう。
ク・ドゥ・ピエ・デリエールからルティレに動作脚を引き上げるときに、同時に軸脚がルルヴェをしますよ。

いかがですか?
バーに背を向ける方向にトルソーの向きを変えるとき、重心のコントロールが不安定になって、バーに寄りかかるように後ろに倒れていませんか?
ア・テールで練習したときよりも軸脚が回旋しやすくなりますから、しっかりターン・アウトを守るようにしましょう。
前回のアン・ドゥダーンも今回のアン・ドゥオールも、フェッテという動きの特性をきちんと理解して正確なコントロールを身に付けるために、ゆっくりのカウントに一つ一つの動きを合わせて練習しましたが、技術が上達すればカウント1で一つのフェッテを完了するパに発展します。
中途半端に向きを変えるだけの動きにならないように、丁寧に練習しましょう。