バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.5 フリック・フラック

2010-11-08 08:34:34 | 日記
今回はフリック・フラック(=flic-flac)を練習しましょう。
この動きは、バー・レッスンのときにバットマン・フォンデュやバットマン・フラッペに取り入れられています。
フリック・フラック(=flic-flac)とは、ぴしぴしとかぴしゃぴしゃという擬音のことです。
名前が意味するとおり、歯切れのよい素早い動きが求められます。
では始めましょう。
左手バーで右脚前5番ポジシオン。
7→8 右脚を低いデガージェ・ア・ラ・スゴンドに→1 膝を曲げて足指の裏で床を擦ってク・ドゥ・ピエ・デリエールに引き付ける→& 膝下を軽く開いて再び足指の裏で床を擦って→2 ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンに引き付ける→& デガージェ・ア・ラ・スゴンドに脚を開くと同時に軸脚はルルヴェ
これがフリック・フラック・アン・ドゥオールです。
アン・ドゥダーンは先にク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンに引き付けます。
足指の裏で床を擦るときに、カカトが低く下がらないように足首をしっかり引き上げておきましょう。
それではバットマンン・フラッペフリック・フラックを組み合わせて練習してみましょう。
左手バーで右脚前5番ポジシオンから。アームスはプレパラシオンでア・ラ・スゴンドに。
プレパラシオン→8 右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン⇒1 フラッペ・ドゥヴァン→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→2 フラッペ・ア・ラ・スゴンド→ク・ドゥ・ピエ・デリエール→3 フラッペ・デリエール→ク・ドゥ・ピエ・デリエール→4 フリック・フラック・アン・ドゥダーン→5 フラッペ・デリエール→ク・ドゥ・ピエ・デリエール→6 フラッペ・ア・ラ・スゴンド→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 フラッペ・ドゥヴァン→ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→8 フリック・フラック・アン・ドゥオール⇒…
まず最初のフラッペ・デリエールのあと、すぐにフリック・フラックをするためにク・ドゥ・ピエ・デリエールに引き付けた脚をア・ラ・スゴンドに開くのが遅れないように気を付けましょう。
フリック・フラック・アン・ドゥダーンのあと、改めてフラッペ・デリエールを始めるために、軸脚はア・テールに下り、同時に動作脚をク・ドゥ・ピエ・デリエールに引き付けます。ここでもカウントに遅れないように気を付けましょう。
フリック・フラックのあと軸脚がア・テールに下りるときに、脱力したように“落っこちて”はいけません。素早くではあっても、足裏でスポンジの水を押し出すように丁寧な動きでア・テールをしましょう。トルソーを吊り上げておくことを忘れずに。
フリック・フラックは今回練習した基本の動きを習得したら、次は半回転しながらの動き、そして1回転しながらの動きへと発展していきます。上級クラスになると、1回転のフリック・フラックの終わりがアラベスクやアティチュードなどのポーズになったりもします。本来1カウントの中での動きですから、動作脚の動きにトルソーのコントロールを乱されないように気を付けなければなりません。
まずは基本の動きをしっかり、はじめはゆっくりのテンポでかまいませんから、2カウントで動きを収められるように、そして1カウントで、それからテンポを速くして同じく2カウントから、と丁寧に練習していきましょう。