バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.2 ピケ-シャセ-グラン・フェッテ・ソテ

2010-03-11 09:39:09 | 日記
前回練習したグラン・フェッテ・ソテの跳び方のコツは分かりましたか?
今回は、グラン・ジュテ・アントルラセのときと同じように、助走のパを組み合わせてみましょう。
助走のパはピケ・アラベスク-シャセ-トンベです。
トルソーの向きの切り替えをはっきり理解するために、まずは鏡に対して平行に移動する動線で練習しましょう。
鏡に対して真横を向いて、右脚前5番ポジシオン、アームスはアン・バで準備して下さい。
ドゥミ・プリエをしながら右脚ポワン・タンジュ・ドゥヴァン、アームスをアン・ナヴァンに引き上げる。
右脚軸で1番のピケ・アラベスク。
右脚ドゥミ・プリエにおりてトルソーの向きをアン・ファスに変え、左方向にシャセ。
左脚にトンベをして左にトルソーの向きを変える
右脚を前に振り上げて跳び上がる、同時にアームスはアン・オーに。
空中でア・ラ・スゴンド(鏡に対して後ろ向き)→アラベスク(鏡に対して右方向)と向きを変え、アラベスクで着地。
これが基本の流れです。
それでは大事なポイントを確認してみましょう。
一番はじめのピケ・アラベスクをしてからドゥミ・プリエに降りたとき、ドゥミ・プリエの上で動きを止めてはいけません。次のシャセに移るために、重心はアラベスクの脚の方に引かれています。
重心が引かれているからといって、アラベスクの脚をおっことしたり、ブラ下げたりしてはいけませんね。
シャセに続いてトンベに踏み込んだとき、胸から上が前に落ちたり、下を向いたりしてはいけません。高く跳び上がれなくなりますよ。
着地は左脚ドゥミ・プリエの1番アラベスクです。このとき、背中からお尻が全部鏡の方を向き、脚をア・ラ・スゴンドでもデリエールでもない中途半端な方向に上げた、平べったく崩れたポーズにならないように気を付けて下さいね
中途半端な平べったいポーズになってしまうのは、空中でのトルソーの回旋が足りないからですよ。アームスをしっかりアン・オーに引き上げることで、トルソーを吊り上げましょう。
着地のアラベスク・プリエでお辞儀のような姿勢にならないよう、背中をしっかり引き上げておきましょう。   
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、着地の前にアームスを1番アラベスクに降ろすとき、見えない空気の層をアームスでしっかり押し下げることで、逆にトルソーをせり上げるようにとイメージを伝えています
それでは斜めに移動してみましょう。
スタジオの正面右端でエファッセの5番ポジシオン、アームスはアン・バで準備して下さい。
トルソーはどちらの方向を向いていますか?
脚はどちらが前になりますか?
そうですね、右斜め45度の方を向いて右脚が前、です。
スタジオの右の角に何か目印になるようなものはありますか?その目印に向かってはじめのピケ・アラベスクをします。
さぁ、ピケ-シャセ-グラン・フェッテ・ソテを跳んでみてください
いかがですか?
最初の目印の方にトルソーを向けて着地できましたか?
真横に着地してしまったなら、トルソーの回旋が足りていないか、トンベの後のエファッセへの脚の振り上げがエファッセよりも外=ア・ラ・スゴンドに近いほうにズレていたのでしょう。
最初の目印を越えて鏡に対して正面に近いほうに着地をしてしまったのなら、トンベの後エファッセに脚を振り上げるとき、先にトルソーが回旋を始めていて、エファッセを通過せずにいきなりア・ラ・スゴンドに近いポジシオンで跳び上がっていたのでしょう。
ピケ-シャセ-グラン・フェッテ・ソテもグラン・ジュテ・アントルラセと同じように華やかで大きな動きですが、正確に丁寧な動きを心掛けないと、ナニをしているのか分からない美しくない動きになってしまいますよ。