バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.2 タン・リエ

2009-12-21 10:17:49 | 日記
今回はタン・リエ(=Temps Lie)の練習をしてみましょう。
≪タン・リエ・アン・ナヴァン≫(前方へのタン・リエ)
先ず右前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バで準備して下さい。
ドゥミ・プリエをしながら、右脚をポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼに伸ばします。4番ポジシオン・ドゥミ・プリエを通って右脚の上にトルソーを移し、右膝を伸ばすのと同時に左脚をポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼ、最後に左脚を5番ポジシオンに引き付けます。
ドゥミ・プリエをしながらアームスはアン・ナヴァンに引き上げて、顔は右手の平に向けます。右脚軸にトルソーを移し左脚がポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼになったとき、左腕をアン・オー、右腕をア・ラ・スゴンドに開いて、顔の向きは右のエポールマンになります。左脚を5番ポジシオンに引き付けるときに、アームスをアン・バに降ろし、顔はエポールマンを保ちます。
≪タン・リエ・ドゥ・コテ≫(横方向へのタン・リエ)
5番ポジシオン・ドゥミ・プリエをしながら正面に向きを変え、右脚をポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばします。2番ドゥミ・プリエを通過して右脚軸にトルソーを移して膝を伸ばすのと同時に左脚はポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド、最後に左脚前5番クロワゼに収めます。
ドゥミ・プリエをしながらアームスをアン・ナヴァンに引き上げ、ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドと同時にア・ラ・スゴンドに開きます。右脚軸にトルソーを移し、左脚がポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドになったときに、左アームスをアン・オーのアロンジェにして、その指先に視線を向けましょう。
それでは、タン・リエ・アン・ナヴァンとドゥ・コテを続けて練習してみましょう
&2 ドゥミ・プリエ→3 &4 ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ→5 &6 4番ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ・デリエール・クロワゼ→8 5番ポジシオン→1 &2 ドゥミ・プリエ→3 &4 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→5 &6 2番ポジシオン・ドゥミ・プリエ→7 ポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンド→8 5番ポジシオン・クロワゼ→………
いかがですか?
ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼから4番ドゥミ・プリエにトルソーを移す時、骨盤を後ろ側の脚の上に残したまま、上体だけを前に押し出さないように気を付けましょう。お尻を後ろに突き出した“お辞儀”のようなポーズになってしまいますよ。
ポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼから4番ドゥミ・プリエにトルソーを移すときも、一番初めのドゥミ・プリエの高さを守りましょう。中途半端に膝を伸ばしかけてから腰を落とすようなプリエをしてはいけませんね。
4番ドゥミ・プリエから前側の脚にトルソーを移すときも、2番ドゥミ・プリエからポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドにポジシオンを移すときも、アームスの動きを先行させると、トルソーの引き上げがスムーズに出来ますよ。
2番ドゥミ・プリエからポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに移るとき、トルソーをしっかり軸脚のうえに引き上げましょう。ポワン・タンジュした脚の上に体重が残っていたり、トルソーが斜めに傾いていてはいけませんね。
トルソーをキチンと軸脚の上に移せているかどうかは、ポワン・タンジュした脚を軽々と上げることが出来るかどうかで判断できますよ
≪タン・リエ・アン・ナリエール≫(後方へのタン・リエ)
右脚前5番ポジシオン・クロワゼで、ドゥミ・プリエをしながら左脚をポアン・タンジュ・デリエール・クロワゼに伸ばします。4番ドゥミ・プリエを通過して左脚の上にトルソーを移し、左脚を伸ばすのと同時に右脚はポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼ、右脚前5番に引きつけます。
ドゥミ・プリエをしながらアームスはアン・ナヴァンに引き上げて、顔は右手の平に向けます。左脚軸にトルソーを移し右脚がポワン・タンジュ・ドゥヴァン・クロワゼになったとき、左腕をアン・オー、右腕をア・ラ・スゴンドに開いて、顔の向きは右のエポールマンになります。右脚を5番ポジシオンに引き付けるときに、アームスをアン・バに降ろし、顔はエポールマンを保ちます。
ポワン・タンジュ・デリエールから4番ドゥミ・プリエにトルソーを移す時、くれぐれもお尻だけを後ろに引かないように気を付けて下さいね
アン・ナヴァンのときもアン・ナリエールも、そしてドゥ・コテ(=横方向へ)のときも、平らな氷の上を滑るようにスムーズにトルソーの移動が出来るように練習しましょう。ギシギシガクガクした動きにならないように気を付けましょう
タン・リエも、脚を上げるもの、デヴロッペを伴うもの、ルルヴェやポワントになるものなど、少しずつ難しくなっていきます。まずこの基本のタン・リエをしっかり練習しておきましょう。