バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.2 ストゥーニュ vol.2

2009-12-10 09:16:36 | 日記
前回はストゥーニュの半回転の練習をしましたので、今回は1回転の練習をしましょう。
左手バーで右足前5番ポジシオン、プレパラシオンはいつもと同じ右腕のポール・ドゥ・ブラア・ラ・スゴンドに留めます。
まずはストゥーニュ・アン・ドゥダーンから。
左脚でドゥミ・プリエをしながら右脚をポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに伸ばし、その右脚を5番ポジシオンに引き付けながら左脚はドゥミ・ポワントに立ち上がります。右脚前の5番ドゥミ・ポワントになりましたね。
右腕をアン・ナヴァンに引き寄せることでトルソーの回転を助けましょう。左方向(=バーの方)に回転をして、半回転したところで止まることなく、元の位置・向きまで回転を続けます。
左足前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエで止まり、ドゥミ・プリエに収めます。
さぁ、いかがですか?ちゃんと1回転出来ましたか?
続けてストゥーニュ・アン・ドゥオールも練習しましょう。
左脚でドゥミ・プリエ、右脚をポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドまでは同じですね。そこから右脚を左脚の後ろに引き付けながら左脚はドゥミ・ポワントに立ち上がります。右後ろの5番ドゥミ・ポワントになったら右方向(=バーに背を向ける方)
に回転をして、もとの位置・向きまで回転を続けます。
右足前5番ポジシオン・ドゥミ・プリエで止まり、ドゥミ・プリエに収めます。
いかがですか?半回転よりも不安定になってしまうでしょう
ストゥーニュ・アン・ドゥダーンのとき、右腕をアン・ナヴァンに引き付けることでトルソーの半回転を助けますが、残りの半回転はアン・ナヴァンから左腕をア・ラ・スゴンドに開くことで助けます。
ストゥーニュ・アン・ドゥオールは、バーに置いた左手をアン・ナヴァンに引き上げることでトルソーの半回転を助けますが、残りの半回転はアン・ナヴァンから右腕をア・ラ・スゴンドに開くことでトルソーをリードするといいですよ
回転するときは“足踏み”をするように足許がグラついてはいけませんね。左右の内腿と内腿をお腹に向かってしっかり引き上げましょう。
一番初めの、軸脚ドゥミ・ポワントで動作脚のポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドをしたときに、トルソーが動作脚のほうにズレないように気をつけて下さいね。スムーズに5番ドゥミ・ポワントに立ち上がれなくなりますからね
アン・ドゥダーンアン・ドゥオールも回転を始めるのは5番ドゥミ・ポワントが完成してからです。引き付ける脚の勢いに負けてトルソーが先に回転を始めないように気をつけましょうね
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、5番ドゥミ・ポワントに動作脚を引き付けるとき、両脚の重なり(=交差)が“浅い”回転が中途半端になり、両脚の重なりが“深過ぎる”必要以上に回転してしまう、と説明しています。
両足の爪先と爪先が縦一直線上に並んでくっついているくらい、を目安にしています。トゥ・シューズを履いてフル・ポワントのときには交差がもう少し深くなりますね
そして、“回転=回る”と考えずに“方向を変える動き”、と考えるようにともアドバイスしています。“回転”と考えるとどうしても脚やトルソーのポジシオンを無視して、トルソーが先に回ろうとしてしまうからです。
初めのポワン・タンジュ・ア・ラ・スゴンドに脚を伸ばす動きもプティ・デヴロッペから脚を伸ばしたり、90度のロン・ドゥ・ジャンブ・パール・テールから5番ポジシオン・ドゥミ・ポワントに立ち上がったり、といずれは様々に変化していきます。まずは基本の半回転と1回転をスムーズにコントロール出来るように練習しておきましょう。