バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.2 ポール・ドゥ・ブラ 3番・4番

2009-12-17 13:09:30 | 日記
前回練習したポール・ドゥ・ブラは1番と2番でしたね。
今回は3番と4番を練習してみましょう。
まず3番です。
右前5番ポジシオン・クロワゼ、アームスはアン・バで立って下さい。顔は左斜め下に向けていますね。
&2 アン・バからアン・ナヴァンを通ってアン・オーにアームスを引き上げ左斜め下を見下ろす→3 &4 右斜め上方向を見上げるようにトルソーの角度を変える→5 &6 アームスをア・ラ・スゴンドに開く→7 &8 アームスを降ろしてアン・バに収める→1 &2 もう一度同じ繰り返し→………
この3番で難しいのはトルソーを引き上げる角度を変えるところです。
左斜め下を見下ろすとき、左のウエストを縮めてはいけませんし、右斜め上方向を見上げるときも右のウエストを縮めたり、あごが上がって首の後ろが縮んではいけません。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、斜め下を見下ろすようにアン・オーのアームスを引き上げるときは、高い高い断崖絶壁の際からはるかな谷底を見下ろすように、そして斜め上を見上げるときは、高い高い天空の星を見遥かすようにとイメージを伝えています。また、アン・オーのアームスを自分の顔を囲む楕円形の額縁とイメージして、斜め下を見下ろすときも斜め上を見上げるときも、顔の周りの余白は同じ面積でなければなりませんとアドバイスをしています。
それでは4番を練習しましょう。
&2 アン・バのアームスをアン・ナヴァンに引き上げる→3 &4 左手をアン・オーに右手をア・ラ・スゴンドに開く→5 &6 アン・オーの左手をア・ラ・スゴンドに下ろす→7 &8 右腕をアン・ナヴァン・アロンジェに、左腕を後ろに、大きく引き合いながら入れ替える→1 &2 両腕をアン・ナヴァンに集める→3 &4 左をアン・オーに右をア・ラ・スゴンドに開く→5 &6 左腕をア・ラ・スゴンドに下ろす→7 &8 両腕を下ろしてアン・バに収める
初めの左手をアン・オー、右手をア・ラ・スゴンドに開いたポジシオンには、二つのスタイルがあります。
顔を右肩の方に向けて(=エポールマン)正面を向く形。このときア・ラ・スゴンドに開いた右腕に変化はありません。
アン・オーの位置を顔の方に少し下げて、手の平を見上げるようにする形。このとき右腕はア・ラ・スゴンドよりも後ろに伸ばして手の平を下に向けます(=アロンジェ)。
左右の腕の前後を入れ替えたとき、背中が正面から見えるように、上体を捻ります。
上体を捻りますが、右のウエストを縮めたり肩を落としたりしてはいけませんね。また、後ろに引き伸ばす腕が肩の位置で捻れて、手の平が上を向いたり手首が曲がったりしないように気を付けましょうね。
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、アン・オーの位置を顔の方に少し下げて手の平を見上げる形を採っています。このとき、美しい手鏡に自分の顔を映して見るようにとイメージを伝えています。また、アームスの左右を前後に入れ替えて上体を捻ったときには、前に伸ばした手の中指が望遠鏡で、その望遠鏡で遥か遠くを見通すようなイメージでとも伝えています。
この4番のポール・ドゥ・ブラを美しくコントロールするのは本当に難しいのですが、4番アラベスクのためにはなくてはならないポジシオンです。大切に丁寧に練習しましょう。