皮膚呼吸しか知らない蛙

アスペルガー症候群当事者が、2次障害に溺れることもありながら社会に適応していく道のりを綴っていきます。

ウェクスラー成人知能検査 -動作性下位検査特徴 絵画配列-

2008-11-18 00:44:28 | ウェクスラー知能検査
ストーリーを描いた数枚の絵カードを意味が通る順番に並べかえる(結果予測、時間的順序・認識・時間概念) この種のテストは、全体的場面を理解し、評価する能力を結果的に測ることである。被験者は、その作業を効果的に処理する前に、全体を理解し、物語のアイディアをつかまなければならない。もちろん、そこには若干の試行錯誤の経験がある。しかし、他の大部分のテストよりも、被験者に全体場面についての評価の試みが要求 . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -動作性下位検査特徴 符号-

2008-11-17 11:58:33 | ウェクスラー知能検査
幾何図形と対になっている数字を書き写す(事務的処理速度・動作性機敏さ・視覚的短期記憶) 成人知能の測定に用いられるときに起こる問題は、その作業の遂行にあたってそこで見いだされうる、視覚の鋭さ、運動の協応、および速度の働きについてである。このテストの経験によると、視覚障害者および運動能力の弱い者を除いて、初めの2つは重要な意味はないが、運動速度の状態を軽視することはできない。 事務的処理速度・運 . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -動作性下位検査特徴 絵画完成-

2008-11-17 07:05:19 | ウェクスラー知能検査
絵カードを見せ、その絵の中で欠けている重要な部分を回答。(視覚刺激反応、視覚的長期記憶) このテストの問題が身近な対象および形式についての視覚的認知および照合を含んでいるかぎり、表面的には、このテストは個人の基本的な知覚および概念的能力を測っている。どの絵でも欠けているところを知るには、被験者はその絵が何を表しているのかを知らなければならない。しかも、そのうえに、彼は欠けている部分が対象あるいは . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 数唱-

2008-11-16 20:15:30 | ウェクスラー知能検査
数字を口頭で伝え、順唱及び逆唱をする。(聴覚的端記憶) 数唱は順唱・逆唱のどちらにしても、他のテストとの相関は一般によくない。数唱テストで低い成績になっていることが器官の欠陥に結びついていないときは、不安か不注意の結果とすることができる。いずれの場合にも、数詞の再生困難は集中力を要する作業能力の欠如と関係がある。これらの欠陥を持つ人は特に逆唱が苦手のようである。この欠如は時に精神統制の欠如に帰せ . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 類似-

2008-11-16 15:23:07 | ウェクスラー知能検査
共通の概念を持つ2つの言葉を口頭で示し、どのように類似しているかを答えさせる。(論理的なカテゴリー的思考力) 重要なことは、比較することを要求されている言葉の一般的要素を認める個人の能力、およびより高い水準で1つの概念のもとにそれらの言葉をまとめる能力である。 バナナとオレンジは「両方とも皮があるから似ている」と答えた人と、「両方とも果物である」と答えた人の間の成熟および思考水準には明らかな相 . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 単語-

2008-11-16 09:25:56 | ウェクスラー知能検査
単語を口頭で提示し、その意味を答える(言語発達水準・単語に関する知識) 時として被験者の定義の質は彼の文化的環境について何かを語る。その人の語彙量の評価において、今議論された種類の問題は定量的な評価には入れられない。得点に数えられるのは彼が知っている単語の数である。単語テストは、この尺度の他のどのテストよりも年齢とともによく維持されている。25歳から50歳までの年齢群で、正しく定義された言葉の数 . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 算数-

2008-11-15 21:25:23 | ウェクスラー知能検査
算数の問題を口頭で提示し、暗算で答えさせる。(計算力、数学問題を暗算する集中力) 算数のテストは全体的な知能尺度と高い相関がある。算数テストは、一般知能のよい尺度であることに加えて、工夫しやすく標準化しやすいという利点を持つ。しかし、その価値は教育および職業の影響を受けるという事実によって薄められる。書記、技師、実務家は一般にこのテストの成績がよいが、主婦、労務者、無教育の人は不利である。このテ . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 理解-

2008-11-15 11:08:42 | ウェクスラー知能検査
日常的な問題の解決と社会的なルール等についての質問をして、口頭で答えさせる。(抽象的な社会慣習、規則、経験を扱う能力) 一般的理解で最も満足すべきものの1つは、「それが口頭でなされたとき、被験者から得られる豊かな臨床的資料である。それはしばしば精神病の人格診断にとって価値がある。それはときとして分裂傾向の存在を示唆する(それはひねくれた異様な反応となって現れる)。」そして、たいてい、被験者の社会 . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -言語性下位検査特徴 知識-

2008-11-15 00:10:00 | ウェクスラー知能検査
日常的な事柄や場所等、一般的な知識に関する質問をして、口答にて回答(文化によって獲得した一般知識の程度) 知識テストの価値は、そこに含まれる問題に大いに依存している。ところで、よい質問の確実な指標となるような一般原理はない。概して、知識テストの問題は、ある種の知識を要求する。それは平均的な環境にある平均的な人間が獲得できるであろうと思われるものである。 正直に言うと、アスペルガー障害と診断され . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -知能の分類-

2008-11-14 21:38:35 | ウェクスラー知能検査
もし、IQが知能の基礎的定義に寄与するべきであるとするならば、その利用には客観的な弁明がなければならない。重要なことは、IQの正確な数値ではなくて、それが限定可能な知能の測定値を表すかどうかである。 WAIS-ⅢもしくはR検査を受診したアスペルガー障害を含む発達障害者(自閉症スペクトラム)の診断を受けられた方々はIQが正確な数値ではないことは重々承知されていると思うのですが、様々なところで目にす . . . 本文を読む

ウェクスラー成人知能検査 -知能の本質-

2008-11-14 09:49:27 | ウェクスラー知能検査
ウェクスラー知能検査を知るため、原版開発者 David Wechsler の著書「The Measurement and Appraisal of Adult Intelligence (邦題:成人知能の測定と評価 茂木茂八他訳) 1972」に書かれていることを考察していくことにします。 知能の本質 「知能」と「知性」の意味の違いを明確に表現することは難しい。辞書を引いてみると(「大辞林」参照 . . . 本文を読む