ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

うた魂♪ ~無心の極み~

2008-04-23 22:25:02 | 映画
最近見たい映画がなかったため、映画館に足を運ばずにいたら
ポイントカードのポイント失効の期日が迫ってしまっていた
そこで、ポイント失効を回避するために選んだ映画が「うた魂♪(うたたま)」である。
こう書くと、なんだか仕方なく見に行ったように感じられるが
実はそのとおりで、ぴすけが合唱をしているということだけで選んだのだ。
そのため、昨日からアレルギーだか風邪だかわからない
微妙な症状に悩まされていた相方は
「今日見る映画は、“うたたね”っていうんだっけ?」
なんて変なことをいい出した。


ところが…である。
映画が始まり、まず驚いたのは、夏帆さん演じる主人公の名前が
ぴすけの本名と1字しか違わないこと。
主人公が呼ばれるたびに、自分が呼ばれているような錯覚に襲われる。


そしてこの映画、実はなかなかなのである
あらすじは…
合唱部に所属する、ちょっと自己陶酔の激しい女子高校生が
思いを寄せている男子生徒に、歌っている自分の姿を
「産卵中のシャケみたいでユーモラスじゃん」といわれたことから
すっかり自信をなくし、やる気のないまま夏祭りのステージに上がった。
その様子を見ていた、ゴリ演じる湯の川学院高等学校の番長・権藤は
主人公に「あんな歌い方、歌への冒涜だ」と指摘する。
湯の川学院の歌に感激した主人公は、権藤に歌うのが怖くなった理由を明かす。
「必死になってる顔に疑問を持っていたら、一生だせえまんまだ」と叱咤激励される。
歌に対する素直な気持ちを取り戻した主人公は、仲間の待つ合唱部に戻り
コンクールの地区予選に向けて、気持ちも新たに練習に励むのだった…
という単純明快なもの。
回りくどくなく、直球勝負なところが良い。
余計な登場人物はいないし、無駄なシーンもない。
気をてらったアングルや変なサービスカットもない。


奇しくもぴすけは高校のときから合唱を始めたので
部活の様子やコンクールのシーンなど
思わずン十年前(?)の自分と重ね合わせて観てしまった。
ふと隣の席を見ると、午前中に行った耳鼻科で
鼻水を拭くためにもらったティッシュを使い、しきりと目頭を押さえる相方が
鼻水って、目から出るんでしたっけ
何が「うたたま観てうたたね」だ
鼻水を拭く分がなくなると思うほどティッシュで目頭を押さえている相方は
初めてぴすけたちの演奏を聞いたときも泣いたことを思い出した。



そして何より、演じる俳優陣が合唱に必死で取り組んでいたことに拍手を送りたい。
演技を超えて、映画のテーマを体現したからこそ
青春絵空事にならず、ズンと心に響く説得力を持たせることができたのだ。
みずみずしい素直な気持ちを忘れかけている(?)我が合唱団のみんなにも
「うた魂♪」を是非観てほしい。
合唱は一人ではできないこと(だから難しいし楽しい)や
夢中・無心になって真剣に取り組むことの素晴らしさを
この映画は改めて気付かせてくれる。






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