ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

天園ハイキングコース&寺社巡り

2015-12-20 18:23:51 | 旅・おでかけ

12月18日(金)

小中学生だった時に足繁く通った鎌倉に、久々の訪問となった。
友人と11年前に訪れて以来である。

この日は朝からダイヤが乱れ、予定より少々遅れて9時過ぎに鎌倉駅へ到着。
京浜急行バスで大塔宮(鎌倉宮)バス停へと向かう。
終点の大塔宮(鎌倉宮)バス停で降り、鎌倉宮に参拝した後、覚園寺へ。

鎌倉宮から歩いて10分ほどの場所にある覚園寺は、鎌倉幕府2代執権・北条義時が
1218(建保6)年に戌神将のお告げにより建てた薬師堂が前身であると言われている。
覚園寺の参拝には、 決まった時間に案内があるツアー形式の拝観方式が採られており
山門を入って正面にある愛染堂までしか自由に拝観することはできない。
拝観は、お寺の方の引率で、境内を約50分かけて案内してもらえる。
まずは愛染堂の前で、堂の中央に本尊の愛染明王像、向かって右手に不動明王像
左手奥には阿しゅく如来像が鎮座しており、それぞれの説明と参拝がある。
薬師堂に進むと、静謐な堂内では、薬師三尊像・十二神将像・阿弥陀如来像(鞘阿弥陀)が
我々に崇高なまなざしを投げかけてくる。
このお堂と諸仏が好きで、小中学生の時に何度も足を運んだことを思い出す。
1706(宝永3)年に鎌倉の大工によって建てられた内海家住宅、やぐらの十三仏をまわり
最後は「黒地蔵」として知られる地蔵菩薩像のある地蔵堂を参拝する。
とても充実した50分間を過ごし、覚園寺を後にする。
いったん鎌倉宮まで戻り、鎌倉宮の東側の道を瑞泉寺方面へと進む。

途中にあるのが永福寺(ようふくじ)跡。
永福寺は、源頼朝が中尊寺の二階大堂、大長寿院を模して建立した寺院で
鶴岡八幡宮、勝長寿院と並び、当時の鎌倉の三大寺社の一つであった。
二階建てであったことから二階堂とも称され
現在、永福寺跡周辺の地名を「二階堂」と呼ぶ由来となっている。

こちらは、現地にあった永福寺の復元想像CG。
壮大な伽藍の様子がわかる。
永福寺跡からは、瑞泉寺方面に向かう道を見送り、二階堂川に沿って左手に折れる。
しばらく行くと亀ヶ渕橋が架かり、それを渡って右手へと進む。

ハイキングコースに入ると、両側に山が迫っている谷の、ぬかるんだ道になる。

ハイキングコースに入ってから約10分で、獅子舞と呼ばれる紅葉の名所に至る。
ここで出会った藤沢からいらしたという御婦人は、こちらに来るのは今季3回目だそうで
12月10日前後が紅葉の真っ盛りだったとのことだが、今の方が静かで良いと話しておられた。

獅子舞の谷から山に上がる途中の高台から見えた富士山。
ハイキングコースに入ってから25分、11時55分に天園の分岐に出る。
いくつか道が分かれていて少々わかりにくいが、道標はしっかりしている。

天園から5分、大平山に到着。
たくさんのグループが、思い思いに広場でレジャーシートを広げ、お昼休憩をしている。
ぴすけは登山道から離れた露岩に座り、おにぎりとみかんでお昼。
燦々と降り注ぐ日射しは、ひなたぼっこというよりは暑いくらいであった。

休憩していた露岩の上からは、光り輝く相模湾の向こうに三浦半島や大島が見えた。
12時15分、大平山を出発し、半僧坊へ向かう。

大平山から30分、12時45分に勝上献展望台に到着。
ここから石段を降りると、半僧坊に程なく着く。

半僧坊からは、建長寺の伽藍が見下ろせる。

並み居る烏天狗の像が見守る半僧坊を後にして、建長興国禅寺(以下、建長寺)へと歩みを進める。

建長寺のさまざまな堂宇のなかで、きらびやかな輝きを放つ唐門。
1628(寛永5)年、東京芝の増上寺で第2代将軍徳川秀忠夫人・お江の方(崇源院)の
霊屋の門として建立されたものが後に寄付され、方丈の正門として使用されている。

こちらは、関東最大といわれる法堂。

本尊の地蔵菩薩像を安置する仏殿は、芝の増上寺にあった崇源院の霊屋の建て替えに際し
譲渡されたもので、1647(正保4)年に建長寺に移築された。
堂前にある写真左に写っているビャクシンの古木は
開山の蘭渓道隆による手植えと伝わるもので、樹齢約750年といわれている。

建長寺を後にしたら、鶴岡八幡宮に行く前に、ぜひ圓應寺に寄って行きたい。
本堂には、本尊の閻魔大王が中心に座り、左右には地獄の裁判官である十王や
脱衣婆などが鎮座している様は、死後の世界といわれる場所を垣間見ているようである。
まだまだ時間もたっぷりあったので、神奈川県立近代美術館鎌倉別館鎌倉館の2館を梯子し
鶴岡八幡宮の境内を抜けて鎌倉駅へと戻った。

鎌倉駅からは京浜急行バスで材木座の光明寺へ。
ここは、小学生の時に宿坊に泊まったことがあるが、現在宿坊はなくなっているようだ。

本堂にある三尊五祖の石庭を眺めながら、一息つく。
この日参拝した仏様のお顔を思い出すと、とても安らかな気持ちになる。
今回の鎌倉訪問は鎌倉国宝館が閉館している時期になってしまったが
開館している時期に、季節を変えてまた来ることを目論んでいる。



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