『後藤純男回顧展』と叔母宅訪問

2月13日（月）、流山市生涯学習センターで開催されている『後藤純男回顧展』に行った。
昨年10月に亡くなった後藤純男は流山市民で、流山市では市制施行50周年を記念して
大型屏風を含めた32点を流山市生涯学習センターで展示している（2月21日まで）。
後藤純男の絵は魅力があり惹きつけられるが、建造物がなぜか上下方向に間延びした作風で
その微妙な危うさが彼の持ち味の一つでもあるのかもしれないと、私は考えている。

こちらがつくばエクスプレス流山セントラルパーク駅から徒歩約3分の生涯学習センター。

入り口を入ると、中扉の脇に大きなポスターが貼られていた。
1階のギャラリーは2室に分かれており
小さい方の1室は、後藤純男の絵に日野原重明が寄せた書も同時展示されている。
展示作品のなかには、奈良の風景を題材にした作品も多く
彼の特徴的な桜の描写とともに、奈良の春の様子が偲ばれた。
とはいえ、春は花粉症に悩まされる季節でもあるので
これまで私は積極的に春に遠出をしたことがない。
旅先での花粉症の悪化が怖いのだ。
だが、今年は奈良国立博物館で『特別展快慶　日本人を魅了した仏のかたち』が開催されるので
意を決して（）4月中旬に奈良に行こうと今から決めている。
既に着々と準備は進んでおり、早めの予防薬の服用と防御
万が一アレルギー症状が激化した時の薬も医師からもらっておいた
依頼された仕事も着実にというか、なるべく早めに進めよう。
腹が決まれば後はどこに行くか、楽しみに計画するだけだ。
「吉野山」や「春映長谷」で描かれたような奈良の風景に出合えることを期待している


回顧展を後にして、つくばエクスプレスで流山おおたかの森駅へ。
駅併設のショッピングセンターでケーキを買い、タクシーで叔母の家へと向かう。
会いに行くと言うと
「顔が変わったわけじゃないんだから、別に会いに来なくたっていいわよ」
叔母独特のユーモアで切り替えされてきたが、家に着くと
「よく来たわね」
と、歓迎してくれた。
近所のお友達お二人もいらして、一緒に楽しくお昼をいただく。
お友達がお帰りになったと思ったら、叔母の息子夫婦が子供を連れて顔を出した。
束の間だったが、従兄弟と会うのは久しぶりで、話が弾んだ。
体が丈夫ではない叔母のことが気掛かりだったが、お友達や家族に支えられ
新しいことに挑戦し、あくなき知的探究心が未だ衰えぬ姿を見て、少し安堵した。
「何もなくていいならまた来てね」
帰る道すがら、叔母からメールが届いた。
喜んでくれたのだ、と思うと、とてもうれしかった。
叔母に返信のメールを送る。
「おばさんに会いに来ることが目的なんだから、何もいらないよ」  
良い一日だった