piebald's blog

ポニーと馬と私が作るブログです。

霧がはれた

2007-07-05 01:01:34 | インポート
 前に書いた、「ドルの飛び方」は、私にとって、「パイの落馬」と同じくらい、取って置きのはなしだったのですが、記事にしても、何か物足りなく、もやがかかった様にすっきりしませんでした。何かが残っていたんです。肝心なことを忘れているのです。
 今日、何の気なしに、別のブログを見ていたら、答えがありました。「スペイン乗馬学校」[SPANISH RIDING SCHOOL]の文字です。これは、リピッツアというスペイン種の馬を使い、ウィーンの王宮で、古典高等馬術を伝承しているところです。私も、昔から、注目していた所で、日本に来たときも見に行きましたし、ウィーンでも見ました。方や、まきばで半野生馬のようなドルと、方や、文化も歴史もある中で調教された最高の馬場馬たちとは、ぜんぜん結びつかなかったのです。でも、ドルのことを気にしていて、「スペイン・・・」の文字を見たら、つながったのです。ドルの飛び方は、ここで行われる、ルパードという後肢でたった姿勢から、カプリオールという跳躍運動で柵を飛び越えており、自発的にやったか、人の支持でやったかの違いなのです。どちらも、見た時の感激は大きく、馬の動きは、同じなのに、記憶の中では、別物だったのです。この動きは、何年もかけて、調教して作りあげるものと思い込んでいたわけです。ところが、これは、馬が、もともとしていた動きだったのです。現在、人の飼育下では、できる機会がなかっただけでした。普段めったにしない動きまで、調教の対象になっていたのは、騎馬による戦争では、敵に対して役に立つ動きだったようです。国を代表する文化として、継承されるわけです。馬文化の差を思い知らされました。
 そういえば、あのころのドルの体形は、リピッツアに似てたかな。それでも、「スペイン・・・」を連想できなかったのです。悔しいですね。もっと自分の偏見度を磨かねば。