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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

原発は黄昏どころかつるべ落としの落日

2017年12月27日 | フクシマ原発震災
 ▼ 落日の原発 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(ルポライター)

 安倍政権は認めたがらないが、今年は原発行政終わりの始まりの年だった。
 夢の、とうたわれた「高速増殖炉もんじゅ」がなんの成果も上げないまま、あえない最後となって一年。
 こんどは福井県の大飯原発1、2号機が廃炉、いよいよ日本も廃炉時代を迎える。
 福島事故の四基、さらに美浜二基、浜岡二基、敦賀、島根、玄海、伊方も一基ずつ廃炉になった。
 福島第二の四基の再稼働はとうていムリ。
 青森県の東北電一基、建設中の東電一基、電源開発の大間原発も見通しなし。
 六ケ所村の再処理工場は計画から三十年、完成予定から二十年たっても試運転さえ成功しない、歴史的遺物だ。
 もんじゅの経費は一兆円だったが、再処理工場はたとえ稼働できてもこれから十四兆円以上を空費する。
 おなじ敷地内にあるウラン濃縮工場、建設中のMOX工場も止まったまま。
 原発は黄昏どころかつるべ落としの落日を告げ、時代は自然エネルギーへと急速にむかっている。
 先の衆院選でも、各党恐る恐るとはいえ、「脱原発」を公約に掲げざるをえなくなった。
 来年は首都圏を恐怖にさらすポンコツ東海原発の再稼働を止めたい。

 原発ゼロにむかいながら、国際的な恥辱といえる「核兵器禁止条約」からの日本の脱落を糾し、人類の愚劣さでもある、米国と北朝鮮の核戦争の脅しあいを止めさせたい。
『東京新聞』(2017年12月26日【本音のコラム】)

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