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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

連載:「国旗」をデザインしてみたら(6)

2008年10月03日 | 人権
 <シリーズあの時>
 ☆ 「国旗」をデザインしてみたら(6)

遠藤 勝

 1999年12月21日「口頭注意処分」を受けた。
 そのとき指導室長の読んだA4判の文が多くの内容を含んでいるばかりか量も多かった。さらに「口頭注意なので文書は出せない」とされていた。しかたなく後日、情報公開窓口へ出同いて「教諭への注意について」の個人情報開示請求を行った。

 子どもたちが制作した「国旗のデザイン」の作品は、「見せてほしい」とのことで校長に渡したままだった。ところが2学期終業式の日、校長から手渡された子どもたちの作品を6年の担任(二人とも教職員組合の組合員)が、私に一言も知らせることなく返却してしまうということが起きた。
 同時に校長名の「お詫び」と題された6年保護者宛てのプリントを添えて……。
 そのプリントはこのように印刷されていた。「日頃より本校の教育活動に…(略)…さて、7月から8月にかけまして、本校図工科担当教諭が6年児童の図工科の授業で作成した作品を無断で新聞社に提供してしまいました。そして、その作品が朝日新聞(『国旗・国歌法衆院通過』に37名分)や山梨日日新聞(『定着していますか。日の丸・君が代の今』に各29名分)をはじめとした地方新聞(現在分かっているだけで8社の新聞。継続調査中)の記事に、無記名・学校名なしではありますが、掲載されました。本校教諭が賛否両論ある事柄についての新聞記事に、保護者の皆様及び児童の許可なく作品を提供したことにつきまして深くお詫びいたします。また、本件の調査に手間取り、ご報告とお詫びが遅れましたこと、あわせてお詫びいたします。なお、この件につきまして、保護者の皆様には、多々ご意見がおありと存じます。ご遠慮なく校長までお寄せいただきますようお願いいたします。」と、私へのパッシングを煽るようなものだった。

 しかし、幸か不幸か保護者からの動きは、まったくなかった。校長の陰謀は、はかなく散った。
 逆に子どもたちから私に届いた年賀状には「国旗づくり楽しかったし新聞にのったのは、すごくうれしかったので気にしないでください」「今年も楽しい授業をお願いします」「三学期、もっとおもしろい授業にしてください」とあり、励まされる思いだった。

 年末から年始をはさんで2週間が過ぎた。
 保存年限が10年とされた「起案書」「処分理由書」は一部黒塗りで開示され、指導室長が読み上げた「注意書」については全面開示された。しかし、これであきらめることなく、一部黒塗り部分の開示を求めて教育委員会へ審査請求書を提出し、個人情報保護審査会には意見書を提出することにした。


『ほっととーく 67』より
「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会
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「シリーズあの時」全8回連載
 過去の記事は、"「国旗」をデザインしてみたら"で、ブログ内検索してみて下さい。

 ☆「国旗」をデザインしてみたら(1)<リンク>
 ☆「国旗」をデザインしてみたら(2)<リンク>
 ☆「国旗」をデザインしてみたら(3)<リンク>
 ☆「国旗」をデザインしてみたら(4)<リンク>
 ☆「国旗」をデザインしてみたら(5)<リンク>

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