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抗議行動

2013年06月18日 | ブラジル雑記
コンフィデレーションカップの幕開けと共に始まった抗議デモ、発端となったサンパウロから全国に飛び火し、ブラジル全土で展開しています。

発端はバスの運賃の値上げに対する抗議行動でしたが、次第に政府の汚職、特に今回のコンフィデレーションカップ、ワールドカップのお金の流れに関する不明瞭な点を追求する抗議行動となりました。
抗議行動は、極力政治色のないものにしようという主催を呼びかけた人たちの主張で、各政党の旗を掲げたりや政党の名前を入れた講義プラカードは禁止されたとのこと。
そのかわりに、一人ひとりが、今自分で一番困っている、一番こういう社会になってほしいという願いを掲げての抗議行動をすることを望まれたとか。



リオデジャネイロでの抗議行動に参加した青年。
彼の願いは、「毎日きちんと仕事に行ったり、大学に行ったりしたい。」
車椅子を乗せてくれるバスは、ごくわずか。
車椅子を載せる設備を持っていても、運転手の判断で乗せないこともしばしばあります。
彼の願いは、バスに乗って、毎日の生活をきちんと送りたいという、本当に些細なもの。
でも、それさえ、なかなか果たすことができない。
そうした、個人的な、ほんのささやかな願いが、今回の抗議行動の根の一つだと思います。



これもリオデジャネイロで、抗議行動に参加した親子。
父親は、土木作業員。
11歳の娘に抗議行動のことを教えられ、娘とともに参加することにしました。
娘にきちんとした教育を受けさせたい、健康を保つための医療設備を整えてほしい。
彼の職業をブラジル語で言うとPedreiro.
ブラジルでは土木作業員という仕事のカテゴリーの、もう一つ下に属する職種です。
娘の将来をきちんと見通せるような社会になってほしいと願い、参加したそうです。

抗議行動は、平和的に穏当に行えるようにと主催者側も参加者側も考え、ほとんどの参加者はそれに従ったそうですが、なかには非常に挑発的な行動、破壊的な行動に出るものもいて、各地で警官隊との小競り合いがあったそうです。
警察側の発表で20人以上の警察側の負傷者が出て、抗議行動に参加した側でも死傷者が何人か出ました。

抗議行動は各州の主な街に広がり、リオデジャネイロではセントロのカンデラリア教会からリオブランコ通りの歴史的建造物が立ち並ぶ通りを通り、シネランジェアまで1万人以上の人がデモをしました。
ブラジリアでは、抗議行動側が国会議事堂を占拠。



窓ガラスが何前変わられるなどの被害はありましたが、数時間のうちに抗議行動側は国会議事堂を後にしました。

こうした抗議活動は、暴力的な部分を除いて、いろいろな面から支持を集めていて、ロンドンやベルリンなどでもブラジル国民を支持する行動が起こっているそうです。
また、ジルマ大統領も今日、抗議行動を指示する声明を発表、ワールドカップがらみの不正を追求していく姿勢を明らかにし、教育医療の充実を図っていくことを明確にしました。

一人ひとりの小さな願いが大きな渦となってブラジル中に広がっている抗議行動。
マナウスでも今週の木曜日、午後5時からセントロのマトリス広場で行われるそうです。
全国で行われている抗議行動。
決して趣旨は間違ったものではないとは思うのですが、怖いのはそれに便乗して無駄な騒乱騒ぎを起こす人たち。
こうした騒ぎに巻き込まれないためにも、あまり近寄らないようにするのが無難かもしれません。


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