「ブルーレイ」課金は4月から 文化庁方針
文化庁は30日、次世代DVD「ブルーレイ」の録画機とディスクへの「私的録画補償金」の課金を、4月1日から実施する方針を決めた。課金の対象機器に追加する著作権法施行令の改正案を近く公表し、国民や関係団体の意見を募る。ただ機器メーカーなどが課金に難色を示しており、課金の開始時期は流動的だ。
私的録画補償金は、放送番組などの録画に使われるデジタル機器の価格に上乗せする著作権料の一種で、現在はDVDが主な対象になっている。
ブルーレイへの課金は、地上デジタル放送の複製回数を1回から10回に緩和する「ダビング10」実施の条件として、昨年6月に文部科学、経済産業両省で決定。
しかし補償金徴収で協力が欠かせない機器メーカーの同意が得られず、昨年7月のダビング10実施後も課金できない状況が続いている。今月29日の文化審議会では、歌舞伎俳優の市川団十郎さんが著作権者を代表し「なし崩し的に延期されているのは問題だ」と強い不満を表明していた。
補償金が課金される場合、ブルーレイの録画機で数百円、ディスクで数円程度になる見込み。
2. 凝りに凝ったぜいたく仕様 NHK教育2日から 好評の『えほん寄席』第7弾
童話や絵本の世界を原画とともに朗読や音楽で紹介するNHK教育の「てれび絵本」(月-金曜午前7時45分)で、古典落語をアニメーションで表現する「えほん寄席」が、二月二日から二週間放送される。一流の落語家と人気イラストレーターや絵本作家による、ぜいたくな作りが人気を呼び、今回で第七弾。その制作の裏側は…。
今シリーズは「のっぺらぼー」「桃太郎」「ちりとてちん」「目黒のさんま」など全十話で、声の出演は柳家さん喬、桂文也、柳家権太楼、三笑亭夢太朗、柳家はん治の五人。絵の方は山本容子さん、水森亜土さん、黒鉄ヒロシさん、しりあがり寿さんらイラストレーターや絵本作家に加え、林家二楽の紙切りも登場する。
落語がブームになる前の二〇〇六年六月にスタートした「えほん寄席」は、今シリーズ分を入れると七十話を数える。平田豊子エグゼクティブプロデューサーは「『子供が落語を丸暗記してしまった』『大人向けに深夜にやってほしい』など反響は大きい。意図していた狙いがじわじわ浸透してきていると実感しています」と手応えを語る。
◇
「子供と親、祖父母と三世代で楽しめる作品を作りたい」「日本人の生活に深く根付く古典落語を子供たちに広めたい」「会話基調の落語から、他人との間合いの取り方を学んでほしい」
平田さんらの熱い思いもあり、「えほん寄席」はとにかく手が込んでいる。
二百とも三百ともいわれる古典落語から「子供に伝えたい」作品を選び、その話を得意とする落語家に打診。子供には難しい言葉は分かりやすく直し、時には二十分以上ある落語を五分にまとめていく。「寄席では多少延びたり早く終わっても大丈夫だけれど、『えほん寄席』では三十秒長くても駄目。収録後に編集はしないので、何回も録(と)り直したことも」と平田さん。
絵の方は、一話として同じ作家のイラストがないのが自慢。これまでに手掛けた作家は水木しげるさん、灘本唯人さん、やなせたかしさん、和田誠さんら、画風もファン層も異なる豪華な顔触れだ。
作家による原画を動かすのはアニメーターの彦すけあさん。エッチングならば版画を刷ったときの汚れ、油絵ならキャンバスのざらついた感じなど、作品の風合いを殺さないように注意を払いながらコンピューターグラフィックスで動かしていく。「イラストをアップにしたり、一瞬の“ため”をつくったり。動きを与えることでその人その人の筆のタッチを消さないよう工夫しています」と彦すけあさんは話す。
「えほん寄席」はDVDやCD絵本も販売中で、NHKエデュケーショナルの携帯サイトで過去の作品が有料で見られるサービスも始まった。
人気は高い。が、凝りに凝った作品なだけに、高コスト体質がネックだという。「今どきの子供は英語が必須だから、とDVDに英語字幕を付けたら『お金がかかるからやめた方が良い』と忠告をもらった。でも、子供のためを思うとやめられない」と平田さんは苦しい胸の内を明かす。
〇九年度、「えほん寄席」の放送は決まっているものの、新作が出るかは未定という。だが平田さんの情熱は変わらない。
「長屋、下足など、落語ならではの世界をイラストを使って子供たちに分かりやすく伝えてきた。『こんにゃく問答』『代書屋』などやりたい話も、お願いしたいイラストレーターもまだまだいる。百話まではいきたい」
3. 日本の「オバマ英語熱」 CNNテレビも紹介
米CNNテレビは30日、日本の高校でオバマ米大統領の演説が教材に使われているほか、日本国内で「オバマ演説集」が爆発的な売れ行きをみせていることを紹介した。
番組では東京近郊の高校で、生徒たちがオバマ大統領の昨年11月のシカゴでの勝利演説を収録したCDを使って、「イエス・ウイ・キャン」などと英語の学習をしている模様が映し出された。
さらに、書店でも「オバマ演説集」(CNN English Express編)が昨年11月の発売以来、インターネット小売り大手アマゾン・コムでランキング1位になるなど人気を集めているとして、オバマ演説が米国人だけでなく日本人の心もとらえていると伝えた。
文化庁は30日、次世代DVD「ブルーレイ」の録画機とディスクへの「私的録画補償金」の課金を、4月1日から実施する方針を決めた。課金の対象機器に追加する著作権法施行令の改正案を近く公表し、国民や関係団体の意見を募る。ただ機器メーカーなどが課金に難色を示しており、課金の開始時期は流動的だ。
私的録画補償金は、放送番組などの録画に使われるデジタル機器の価格に上乗せする著作権料の一種で、現在はDVDが主な対象になっている。
ブルーレイへの課金は、地上デジタル放送の複製回数を1回から10回に緩和する「ダビング10」実施の条件として、昨年6月に文部科学、経済産業両省で決定。
しかし補償金徴収で協力が欠かせない機器メーカーの同意が得られず、昨年7月のダビング10実施後も課金できない状況が続いている。今月29日の文化審議会では、歌舞伎俳優の市川団十郎さんが著作権者を代表し「なし崩し的に延期されているのは問題だ」と強い不満を表明していた。
補償金が課金される場合、ブルーレイの録画機で数百円、ディスクで数円程度になる見込み。
2. 凝りに凝ったぜいたく仕様 NHK教育2日から 好評の『えほん寄席』第7弾
童話や絵本の世界を原画とともに朗読や音楽で紹介するNHK教育の「てれび絵本」(月-金曜午前7時45分)で、古典落語をアニメーションで表現する「えほん寄席」が、二月二日から二週間放送される。一流の落語家と人気イラストレーターや絵本作家による、ぜいたくな作りが人気を呼び、今回で第七弾。その制作の裏側は…。
今シリーズは「のっぺらぼー」「桃太郎」「ちりとてちん」「目黒のさんま」など全十話で、声の出演は柳家さん喬、桂文也、柳家権太楼、三笑亭夢太朗、柳家はん治の五人。絵の方は山本容子さん、水森亜土さん、黒鉄ヒロシさん、しりあがり寿さんらイラストレーターや絵本作家に加え、林家二楽の紙切りも登場する。
落語がブームになる前の二〇〇六年六月にスタートした「えほん寄席」は、今シリーズ分を入れると七十話を数える。平田豊子エグゼクティブプロデューサーは「『子供が落語を丸暗記してしまった』『大人向けに深夜にやってほしい』など反響は大きい。意図していた狙いがじわじわ浸透してきていると実感しています」と手応えを語る。
◇
「子供と親、祖父母と三世代で楽しめる作品を作りたい」「日本人の生活に深く根付く古典落語を子供たちに広めたい」「会話基調の落語から、他人との間合いの取り方を学んでほしい」
平田さんらの熱い思いもあり、「えほん寄席」はとにかく手が込んでいる。
二百とも三百ともいわれる古典落語から「子供に伝えたい」作品を選び、その話を得意とする落語家に打診。子供には難しい言葉は分かりやすく直し、時には二十分以上ある落語を五分にまとめていく。「寄席では多少延びたり早く終わっても大丈夫だけれど、『えほん寄席』では三十秒長くても駄目。収録後に編集はしないので、何回も録(と)り直したことも」と平田さん。
絵の方は、一話として同じ作家のイラストがないのが自慢。これまでに手掛けた作家は水木しげるさん、灘本唯人さん、やなせたかしさん、和田誠さんら、画風もファン層も異なる豪華な顔触れだ。
作家による原画を動かすのはアニメーターの彦すけあさん。エッチングならば版画を刷ったときの汚れ、油絵ならキャンバスのざらついた感じなど、作品の風合いを殺さないように注意を払いながらコンピューターグラフィックスで動かしていく。「イラストをアップにしたり、一瞬の“ため”をつくったり。動きを与えることでその人その人の筆のタッチを消さないよう工夫しています」と彦すけあさんは話す。
「えほん寄席」はDVDやCD絵本も販売中で、NHKエデュケーショナルの携帯サイトで過去の作品が有料で見られるサービスも始まった。
人気は高い。が、凝りに凝った作品なだけに、高コスト体質がネックだという。「今どきの子供は英語が必須だから、とDVDに英語字幕を付けたら『お金がかかるからやめた方が良い』と忠告をもらった。でも、子供のためを思うとやめられない」と平田さんは苦しい胸の内を明かす。
〇九年度、「えほん寄席」の放送は決まっているものの、新作が出るかは未定という。だが平田さんの情熱は変わらない。
「長屋、下足など、落語ならではの世界をイラストを使って子供たちに分かりやすく伝えてきた。『こんにゃく問答』『代書屋』などやりたい話も、お願いしたいイラストレーターもまだまだいる。百話まではいきたい」
3. 日本の「オバマ英語熱」 CNNテレビも紹介
米CNNテレビは30日、日本の高校でオバマ米大統領の演説が教材に使われているほか、日本国内で「オバマ演説集」が爆発的な売れ行きをみせていることを紹介した。
番組では東京近郊の高校で、生徒たちがオバマ大統領の昨年11月のシカゴでの勝利演説を収録したCDを使って、「イエス・ウイ・キャン」などと英語の学習をしている模様が映し出された。
さらに、書店でも「オバマ演説集」(CNN English Express編)が昨年11月の発売以来、インターネット小売り大手アマゾン・コムでランキング1位になるなど人気を集めているとして、オバマ演説が米国人だけでなく日本人の心もとらえていると伝えた。