昨年の秋にさかのぼって 日記を書くとすると やはり 昨秋母の一周忌を迎えたことが一番のできごとです。
一昨年の10月に急逝した母の一周忌と父の七回忌の法要を無事に終えた9月末の夜のこと、翌日から沖縄 八重山諸島めぐりへの 遅い夏休みの旅行の予定で 慌ただしく支度をしていたのですが 台風15号の影響で石垣島空港が閉鎖されてしまいツアーの中止のお知らせの電話が届きました。
仕方がないので 翌朝 熱海&箱根に2泊旅行へ。こちらも台風の影響でお天気も悪かったので ホテル(ホテルニューアカオ ロイヤルウイング)内のハーブ&ローズガーデンの散策と 夜は海の幸のごちそうと温泉で のんびりとした遅い静かな夏休みを過ごしました。
一昨年 母が亡くなる前日も 箱根の温泉を訪れて 仙石原の美しいススキ野原を見ながら 近いうちにもう一度母を連れてきて 二人で温泉につかろうと思ったのに 帰宅した翌日 自宅のお風呂で倒れてしまった母の姿を思い出しながら・・・。
ホテルの露天風呂ではたくさんの真紅の薔薇の花を浮かべた「バラの露天風呂」を独り占め。(外国人団体の宿泊客が多く、温泉に誰もいない) 午後3時の薔薇を入れたばかりの時も 午後9時ごろ入った時も一人だけだったのですが 数時間も熱いお湯につかったままの薔薇の花はもうしおれてきているかな・・・と思いながら露天風呂に行くと・・・真紅の薔薇がまるでビロードでつくられた花のように さっきより花弁をしっかりとさせて浮かんでいてびっくりしました。温泉効果なのか・・熱いお湯の温度のせいなのか・・・不思議。。。(しおれたレタスなど お湯につけるとパリッとするのと同じ理屈なのかな・・・?)
このとき たくさんの薔薇の花と香りに包まれて あまりに素敵な気分になったので 最期まで元気なままお風呂で亡くなった母のために そうだ!母の命日にはバラ風呂にしようと思ったのです。
そして 10月の命日。 次女と二人でお風呂に入り、バラやユリの花を浮かべ、母の供養をしました・・・。
一周忌というひとつの節目を迎え ようやく少しずつ 少しずつ母との様々なことが 悲しみから楽しい思い出にかわっていき こんな供養のカタチでも 私たち家族の心に確かな変化がうまれるのでした。
けれど・・・変わらないのは 思いだす母の姿は いつまでも咲く花のように 元気いっぱいの姿のままであること。
そして それがわたしのおかあさん。