楽しい日々

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和のおふとん

2014-11-17 20:39:12 | Weblog
実は私の嫁入りですから もう30年も前
50万もする嫁入り布団を母が 用意したくて
本人は 予測がつかずだったのですが
母の友人のお蒲団屋さんで購入しました。

当時 嫁に行く前に 家を建て直すとの予定だったため
居候だった私は 自費で緞子の布団を買いました。

当時 箪笥や嫁入り道具は
近所のお披露目もあったりしたものです。

布団は 小さい時から 
布団屋さんに 打ち直しをしてもらい
お蒲団屋さんでは 打ち直しだけ
あとは 家で 祖母がしつらえた布団の皮に 
晴れて陽気のよい秋の日に 庭に新聞にござを敷き
1枚1枚 ワタを広げて しつらえ つくったものでした。

当時子供の私は 重しがわり
返す時の おもしろさと ふとんの感触を 
いまでも映像で 思いだします。

そこで 引っ越しにあたって 嫁入り布団を 敷布団にしようと
祖母のやりかたで 解いてみました。

すると いろんなことが わかったのです。

歴代の引っ越し先でのお蒲団屋さんが
どれだけ 苦労していたか
どのように 衰退してきているのかです。

和布団は 収穫した綿を 糸をよるときにでる
舞いワタで いいお蒲団ができるのだそうです。

長い繊維ばかりでもなく
葛の繊維ばかりでもない
いい塩梅が 必要なのだそうです。

そのワタは なんども打ち直しをし
新しい綿をたして 綿布団はできます。

お蒲団の皮は 丁寧に縫えばよいかというと
そうでもないのです。
綿がきれず ほつれず 要所である隅はきちんと細やかに
あとは 早く作ることが必要なので まっすぐだけれど
大きめの縫い目で 止めも緩みが必要です。

四隅がきちんと 止まっているお蒲団は 何度干しても痛みません。

歴代のお蒲団屋さんで 何度も打ち直すうち
なかには 化繊綿で緞子の皮をつけたものがありました。

すると そのお蒲団が一番新しいのに
絹の皮が 汗地味だらけ 一番早く傷んでしまいました。

どこがどう違うのかは 解りませんが
綿のお蒲団は 絹の皮にシミを作ることがないのです。
通気が良く 湿り気を上手にうごかしてくれるということなのでしょうか。

まだまだ お話しきれませんが 
和のお蒲団のやさしさ 丁寧さ 風土にあった
きれいで清潔という国民性が そだててきた生活道具だったことが
じんわり伝わってきました。