日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1069)「焼肉が好きな人」の「が」。

2022-04-24 20:03:56 | 「は」と「が」

(01)
[練習]
100人の生徒に寿司と焼き肉のどちらが好きかをたずねたところ、
すしだけが好きな人が18人。すしも焼肉も好きでない人が5人いた。
次のような人は何人か。
(1)すしまたは焼肉が好きな人。
(2)焼肉好きな人。
従って、
(01)により、
(02)
①(100人の生徒)        =100人。
②(すしも焼肉も好きでない生徒)  =  5人。
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  = 95人。
④(すしだけが好きな生徒)     = 18人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =  x人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=  y人。
に於いて、
①-②=③
③-④=⑤+⑥
である。
従って、
(02)により、
(03)
③-④=77人。
③-④=⑤+⑥
である。
然るに、
(04)

従って、
(01)~(04)により、
(05)
(2)焼肉好きな人。
といふのは、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)と、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)の、両方である。
然るに、
(06)
Q:あなたは、すしと焼き肉のどちらが好きですか?
A:焼肉好きです。
といふのであれば、「答へて」ゐるのは、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     であって、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)ではない
従って、
(05)(06)により、
(07)
「番号」を付け直すとして、
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
に於ける、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
然るに、
(08)
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
の場合は、
① 私が言ふ言葉。
② 私が言ひます
と同じく、
① 体言+連体形+体言。
② 体言+連用形+助動詞
である。
従って、
(08)により、
(09)
「三上文法」ではなく、
「古典文法」で解釈する限り、
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
の場合は、それぞれ、
① 体言。
助動詞
といふ「異なる品詞」で終はってゐるが故に、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
といふ、ことになる。
然るに、
(10)
③ 君行く道。
④ 君行く道。
であれば、
③ 君(格助詞)行く(連体形)道(体言)。
④ 君(格助詞)行く(連体形)道(体言)。
であるため、ほとんど、
③=④ である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです。
④ 君行く道。
に於いて、「(古典)文法的」には、
①=④ であるが、
②=④ ではない
といふ「意味」に於いて、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
といふ、ことになる。
然るに、
― 話は変はるものの、―
(12)
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  =95人。
④(すしだけが好きな生徒)     =18人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     = x人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)= y人。
ではなくて、例へば、
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  =95人。
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとする。
然るに、
(13)
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとするならば、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)は、
⑤(すしは好きはでない)ため、
⑥(すしが好きな生徒)といふのは、結局は、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
に、他ならない。
従って、
(13)により、
(14)
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとするならば、
⑥(すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
然るに、
(15)
④(すしだけが好きな生徒)=人。
といふことは、
④(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
といふ、ことである。
従って、
(14)(15)により、
(16)
④(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
⑥(すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
に於いて、
④ ならば、そのときに限って、⑥ である。
従って、
(16)により、
(17)
F=すしが好きな生徒である。
G=焼肉を好きな生徒である。
とすると、「番号」を付け直すとして、
① ~∃x(Fx&~Gx)
②  ∀x(Fx→ Gx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(18)
(ⅰ)
1  (1)~∃x(Fx&~Gx)  A
1  (2)∀x~(Fx&~Gx)  1量化子の関係
1  (3)  ~(Fa&~Ga)  1UE
 4 (4)    Fa       A
  5(5)       ~Ga   A
 45(6)    Fa&~Ga   45&I
145(7)  ~(Fa&~Ga)&
         (Fa&~Ga)  36&I
14 (8)      ~~Ga   57RAA
14 (9)        Ga   8DN
1  (ア)    Fa→ Ga   49CP
1  (イ) ∀x(Fx→ Gx)  アUI
(ⅱ)
1  (1) ∀x(Fx→ Gx)  A
 2 (2) ∃x(Fx&~Gx)  A
1  (3)    Fa→ Ga   1UE
  4(4)    Fa&~Ga   A
  4(5)    Fa       4&E
1 4(6)        Ga   35MPP
  4(7)       ~Ga   4&E
1 4(8)    Ga&~Ga   67&I
  4(9)~∀x(Fx→ Gx)  14RAA
 2 (ア)~∀x(Fx→ Gx)  249EE
12 (イ) ∀x(Fx→ Gx)&
      ~∀x(Fx→ Gx)  1ア&I
1  (ウ)~∃x(Fx&~Gx)  2イRAA
従って、
(17)(18)により、
(19)
① ~∃x(Fx&~Gx)
②  ∀x(Fx→ Gx)
に於いて、すなはち、
①(すしが好きで、焼肉が好きでない)といふそのやうなxは存在しない
② すべてのxについて(xがすしが好きならば、xは焼肉も好きである)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)(12)~(19)により、
(20)
①(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
② すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
に於いて、
① ならば、そのときに限って、② である。
といふことは、

といふ「ベン図」からも、明らかに、「正しい」。