大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2017年7月22日 「大賀ハスシンポジウム」が行われました ①

2017-08-19 00:39:59 | 日記

7月22日 「大賀ハスシンポジウム~大賀ハスの発掘からの半世紀を振り返って~」が千葉市文化センター・5階セミナー室にて行われました。
猛暑にも関わらず、133名もの方々に御参加いただきました。
御参加いただきました皆様、ありがとうございました。
受付の様子です。

まずは、大賀ハスのふるさとの会、金子建一郎会長による主催者挨拶を行いました。

続いて、千葉市議会、花のあふれるまちづくり推進議員連盟幹事長、近藤千鶴子様から御挨拶をいただきました。

さらに、熊谷俊人千葉市長より御祝辞(代読、緑政課緑と花の推進室長、香川京子様)をいただきました。

また、千葉市議会議員、川村博章様、布施貴良様、森山和博様、小川智之様や田中正憲様(小林鷹之代議士代理)をはじめ、沢山の方々に御臨席いただきました。ありがとうございました。

そして、いよいよ基調講演が始まります。
まずは、和歌山大賀ハス保存会長、阪本尚生様による『大賀ハスの発掘からの半世紀を振り返って』という基調講演が始まりました。

大賀ハスの国内外への広がり、大賀ハス疑惑論争、大賀ハス擬きの出現と遺伝子組成、近年の研究動向などについて御教授いただきました。

(担当:安)

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JR新検見川駅のハス鉢のご報告

2017-08-14 17:22:43 | 日記

ハス鉢をリニューアルした翌日(7月29日)、蕾だった大賀蓮(左)、毎葉蓮(右2つ)が咲き始めました。

8月1日の大賀蓮です。

良く咲いたハス達もほとんど咲き終わる中、素敵な鉢に入ってセンターを務める水心玉浩が最後まで頑張って咲いています。

8月11日の水心玉浩です。
色は違いますがすべて水心玉浩です。

水心玉浩は1日目はとても綺麗なピンク色をしています。
近づくとカマキリが!!

3日目には先端に薄っすらとピンク色が残っていますが、色が抜けて白くなっています。

別の日のものですが、手前が1日目、奥が4日目です。
4日目には花びら全体がほぼ白くなるようです。

咲き終わるまでにこんなに変化があると、毎日飽きないです。
まだ、最後の蕾が咲き始めていると思いますので、駅御利用の皆様、是非御鑑賞いただければ幸いです。

(担当:安)

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7月29日 見本園の開花状況4

2017-08-09 09:16:32 | ハス

2017年7月29日の開花状況の第4部です。

藤壺蓮から始めます。花が大きく、源氏物語の藤壺のような気高い美しさです。葉の表面はザラザラとしています。

次は、西光寺白蓮の蕾です。純白の一重咲種で、外弁がほんのり緑色を帯びています。

西光寺白蓮の大きな果托が写真の右手前に。大阪府和泉市の西光寺に伝えられる白蓮です。

つづいて千弁連をご紹介しますが、7月29日現在では咲いたものがありませんので、会員O氏の写真を。2009年8月4日撮影。7月29日の開花状況2の妙蓮のような特殊な蓮です。

下の写真の千弁連は、7月29日の見本園で撮影しました。果托ができずに、花が終わると枯れて乾燥花に。花の重みを支柱で支えていました。

下の写真は、知里の曙です。花の閉じ方が面白かったので、目に留まりました。ねじれるような独特の閉じ方をしています。閉じる際、花弁がそれぞれ太陽の動きにつれ屈光性をもって閉じるため、ずれてこうなるそうです!

円形のドミノ倒しのようですね。この不規則な閉じ方は、知里の曙のようなキバナバス系の特徴です。知里の曙は、即非蓮とバージニアとの交配種で、白地の花びらに桃色と黄色が一緒に現れていて、とても元気で容姿端麗です。

次は、酔妃蓮です。花が閉じていますが、白地に淡いピンクの先端の花が開くと、あたかも酔ったお妃の顔のように見えるとか。

酔妃蓮は果托もよく育っています。孫文より贈られ、大賀一郎博士が育成しました。孫文蓮とも呼ばれます。

下の写真は、東観世です。お昼の12:17の撮影時には、花が閉じていました。残念。

東観世も茎がぐんぐん伸びるタイプです。再び会員O氏に高さが分かるようポージングをお願いしました。O氏はじめ会員の皆様、いつも快く引き受けてくださり、ありがとうごいます。

皇居和蓮はまだ咲きそうです。

下の伊豆沼は、これからが楽しみです。

ラストは、大空蓮の蕾。情熱的な紅い花がもうすぐ咲きそうです。

 

蓮たちは今年の雨の少ない日々をしのぎ、7月後半からは猛暑に耐えながら、これほどの多くの華麗な花を咲かせています。写真だけでは、とてもその魅力を十分にお伝えできるとは思えませんが、これからも順次報告をつづけていきます!

7月29日の開花状況報告は以上です。

 

(担当: れい)

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7月29日 見本園の開花状況3

2017-08-09 08:31:17 | ハス

第3部では、ひきつづき2017年7月29日の見本園における蓮の開花状況をご報告します。

最初は、ネール蓮です。大型の花で、雄大な雰囲気です。インドのネール首相が、かつて奈良の薬師寺が行っていた難民救済運動をたたえ、釈迦生誕の地(現ネパール)の実を贈ったことから日本に伝わりました。大賀一郎博士によって育成されました。

下の写真は、桃白条(とうはくじょう)です。背が高く、群れて咲くので目立ちます!

桃白条の花托の丈が高いことは、アメリカ黄蓮の特徴だとか。桃白条は、2003年に青菱紅蓮とアメリカ黄蓮の交配によって生まれました。会員O氏の背丈を超えています。

いっせいに太陽に向かって伸びる桃白条。下の一枚で、蕾、花、散りかけの花、果托まで。

次は、紫金荷と巨椋の炎を交配したした蓮です。名前がついていないので、見本園では「紫金荷 X 巨椋の炎」と表示されています。

「紫金荷 X 巨椋の炎」の二枚目です。

下の写真は、真如蓮です。3枚つづきます。神々しい雰囲気で、天女蓮とも。

真如蓮の蕾は、なめらかな黄緑色をしているのが特徴です。

真如蓮の吸い込まれそうな白。花弁はまあるく、ふんわりしています。山口県西円寺で古くから植栽されています。

下の写真は、請所(うけしょ)の蕾です。花弁の条線がくっきりでています。

碧台蓮です。写真だと分かりづらいですが、花の色がほんのり薄緑色! 花弁数は、100-120枚の中型の八重咲種です。

即非蓮です。きれいな桃色の花で、花径は12-18センチ。小型と中型の中間の大きさでしょうか。

つづいて、紅君子蓮(べにくんしれん)です。上の写真の即非蓮と似ていませんか? 紅君子蓮は、即非蓮と白君子小蓮との交配種です。散る姿が堂々としています。

 

(担当: れい)

 

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7月29日 見本園の開花状況2 妙蓮

2017-08-07 21:43:00 | ハス

開花状況報告の第2部は、見本園の蓮のなかでも、とくに珍しい妙蓮(みょうれん)をご紹介します。


妙蓮のマス全体はこんな感じです。

妙蓮は、その名のとおり、妙な蓮です。第一に、その花弁数が300~6000枚! 蓮の花弁の数は、25枚以下を一重、50枚以上を八重としていますので、その凄さが分かります。

蕾を見ても、すでに多くの花弁が重なり合っているので分かります。蕾のときは、通常の八重咲種と同じで、一つの茎に一つの花がついている状態です。

ところが、どんどん大きくなって外の花弁が落ちると、今度は同じ茎から新しい丸い花が2つ、3つ、4つと現れてきます。時には12もの花がひとつの茎からひしめき合って咲くそうです! え? ひとつの花から複数の花へ? 

渡辺達三著『魅惑の花蓮』(190ページ)では、妙蓮が次のように解説されています:

「花托が分岐し、それぞれの花托に花弁をつけるため、複数の花をつけているようにみえます。花弁は多いものでは数千枚に達します。雄ずいはありません。花つきは少ない。」

*雄ずい(ゆうずい)とは、雄しべのことです。

上と下の写真では、すでに外側の花弁が落ちて、なかで複数の花がつきはじめています。花弁に条線はほとんど見られません。他の蓮の花びらより薄いのか、羽毛のようにふわふわしています。

その花弁の多さから、他の蓮のような満開の状態にはならない、というか、なれないようです。下の写真は、会員O氏が2011年8月2日に撮影したものです。O氏にいろいろと妙蓮について教わりました。

前述のとおり、雄ずいがないので、蓮の実はできません。妙蓮の第二の特性は、繁殖は蓮根によってのみ行われることです。ひたすら純血を保つ蓮なのですね! だから花つきが少ないのでしょうか。あとでできた小型の丸い群花たちは散ることがなく、そのまま乾燥花になります。この時期、雨に濡れると黒ずんできます。

妙蓮のマスには、果托がなく、花たちがゆっくりと枯れていきます。妙蓮は、花弁が多く重いので、支えがないと下を向いたままの花も。

下の枯れた妙蓮は、花が三つ以上あります。

さらに上記の『魅惑の花蓮』(190ページ)によれば、妙蓮はその歴史も妙だったようです――

「滋賀県守山市の田中家は1406年頃より本種を保存していましたが、一時たえ、同所から分根したとみられる金沢市持明院のものを1963年に植えています。金沢市持明院、守山市大日堂の妙蓮は、それぞれ、国、県の天然記念物に指定されています。」



(担当: れい)

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