大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2023年7月15日 観蓮会2023!

2023-07-16 17:01:44 | 日記
気温27°の曇り空、ムシムシとしたなかで4年ぶりの観蓮会が開催されました! この地域伝統の観蓮会は「花園ハス祭り」のこけら落としとして復活しました。


早朝6時の開門と同時に、ハス品種見本園には多くの来場者が訪れました。


午前9時からは花園ハス祭りのセレモニーが行われました。


ガイドツアーに参加した来場者の皆さんは、熱心に蓮のはなしに耳を傾けていました。うしろでは美しいオカリナの演奏会も行われました。


応援に駆けつけていただいた衆議院議員の小林鷹之氏は、蓮のポストカードをご購入。売り上げは来年の蓮の植え替えに使わせていただきます。


大賀蓮の妖精・ちはなちゃんも登場し、千葉市長・神谷俊一氏と記念の一枚です。


昨年の同時期に比べると、今年は多くの花が咲いています。昨日の時点では200以上が開花中、蕾は400以上ありました。一部をご紹介します。まずは漁山紅蓮です。


艶陽天(えんようてん)です。濃い紅色の中国品種、花期が長く花つきもよいです。花弁数20前後、花径は18~23㎝。雄蕊には変化弁があり、雌蕊が生育不良で結実しないのが特徴で、自然の3倍体です。


次は検見川蓮です。こちらは実生(みしょう)と言いまして、大賀蓮の実から育った蓮なので、もはや「大賀蓮」と呼ぶことができません。蓮根とちがって実の場合、他の品種と交雑してできた可能性があるからです。実際、この写真の検見川蓮は高さが2メートル以上あり、同見本園の大賀蓮の高さをかなり超えていますので、他の品種と交雑した可能性があると思われます。(写真はボランティアH氏撮影)


ここで少し「系統保存」のお話をします。ハス品種見本園では、大賀蓮だけでなく、100種以上の全品種を蓮根から増やして品種を守っています。それぞれの品種の特徴を現状のままに維持するためには、交雑した種子で繁殖しないよう、花後の果托を刈り取り、水中の蓮根からのみ増やし育てています。


蘆山白蓮(ろざんぱくれん)です。花弁数100枚前後の白の八重咲種。外弁は帯緑色、花径は18‐24センチ。開花1日目はかわいらしいマッシュルームの形をしています。

 300~5000枚の花弁をもつ、千弁蓮(せんべんれん)です。1995年に中国湖北省当阻玉泉寺から導入。外弁は咲き始めが薄桃色ですが、開花が進むと中心から濃い紫紅の花弁が現れます。花托が分岐して2~5個の花頭があるように見える不思議な蓮です! 花は散ることがなくドライフラワー化し、果托ができないために蓮根からのみ増えていきます。


錦蘂蓮(きんずいれん)です。花弁数100‐120枚、花径18‐20センチの中型の八重咲種。外側の花弁の幅が広く5センチほどで、他は1‐2センチの細弁。条線(花弁の縦長の筋)は鮮明です。

紅領巾(こうりょうきん)です。紅桃色の中国品種で、武漢市園林研究所で小舞妃の実生を育成し得られた品種。花色はやや濃い紅色で鮮明、花弁数15枚~17枚の一重咲。花径は15~20㎝の中輪。花弁は全体に細く、弁先は尖っているのが特徴です。群れるように咲いていたのですが、ここ数年は花つきがあまり良くありません。


蓮を見ていると、よくトンボがぶつかってきます! 名前は分かりませんが、下の写真のトンボは金色できれいでした。人気者のチョウトンボも飛び回っていて賑やかです。

ハス品種見本園は、ひきつづき7月の週末・海の日に一般開放しています。皆様のご来場をお待ちしております。厳しい暑さがつづくなか、しっかりと暑さ対策をしてお越しくださいませ。

報告は以上です。
(担当: れい)
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1 コメント

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Unknown (Jadequest)
2023-07-17 18:47:41
今年は素晴らしい開花の年なのですね。ボランティアのみなさんの努力の賜物ですね!
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