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アスペルガー症候群・思春期の悩み №217

2014-04-21 17:05:11 | インポート
 思春期は誰にとっても悩み多い時期ですが、アスペルガー症候群の人たちにとってはとりわけ困難に直面することが多く、アイデンティティの確立に悩む時期です。程度の差はありますがアスペルガー症候群には多くの場合、①社会性の障害、②コミュニケーションの障害、③想像力の障害の三つの特性があります。こうした特性から、佐々木正美特任教授(川崎医療福祉大学)は、アスペルガー症候群の人たちは思春期を迎えて以下のような悩みに直面することをあげています。(「思春期のアスペルガー症候群」(講談社刊))
①友達との会話が成り立たず、他の子にあわせて行動することができない。また、こだわりが強いため、自分が「ふつう」じゃないと意識するようになる。
②そのため、自分は人より劣っていると思いこみやすい。
③自分の意見にこだわって、人の意見に耳を貸そうとしない傾向が強い。
④社会性に乏しく、人の気持ちに配慮しにくいため、友達グループに入れなくてとまどう。
⑤他人にあまり関心がないため、クラスメイトを仲間だと思いにくく孤立しがちである。
⑥規則やルールにこだわるあまり、他の子のミスを執拗に指摘する傾向がある。
⑦相手のいうことを言葉通りに信じてしまうため、金銭トラブルに巻き込まれやすい。
⑧恋愛感情が芽生えると、相手の気持ちを考えずにアプローチして迷惑がられる。
⑨悪意はないが、相手の気持ちを考えず性的な行動を取って、トラブルになることがある。
⑩恋愛感情とは別に、身体がふれあうことを嫌う傾向を持つ場合がある。
⑪不登校、引きこもりになって苦しむ。
⑫感情表現がうまくいかず、家庭内暴力ををおこす。
⑬将来に悲観して不安からうつ病になる場合もある。

 周囲の人はどのように対応したらよいのでしょうか。佐々木教授は以下のようなことをあげています。
①専門の医療機関で、正確な診断を受ける。
②一人でくつろげる時間やスペースを確保してあげる。
③本人の特性と個性を理解してもらう。
④自分をコントロールする方法を身につけさせる。
⑤命令しないで、じつくり話を聞く。
⑥公私の境界線、マナーやルールを具体的に、丁寧に説明する。
⑦長所を積極的に伸ばすようにする。
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