どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ヒルダさんと3びきのこざる

2019年11月19日 | 絵本(外国)

            ヒルダさんと3びきのこざる/クエンテイン・ブレイク・文 エマ・チェスター・クラーク・絵 むらおか みえ・訳/徳間書店/2017年 

 

 ヒルダさんがかっているのは、こざる。それも3びきです。こざるたちの健康のために、食事にも気を使い、大事にかわいがっていました。
 ある日、ヒルダさんがでかけると、こざるたちはきょろきょろ あるきまわり、玄関にある傘をでたらめに ひらいてとじて、靴ひもは かたっぱしから ぬきとって、ヒルダさんの 一番上等な 帽子の羽を ぜんぶむしりとってしまいます。

 次の日、ヒルダさんが新しい帽子をかうために、でかけると、3びきのこざるは、なにかおもしろいことはないかなと、応接間のくずかごを ひっくりかえし、ヒルダさんのあみかけのマフラーを ぐちゃぐちゃにし、新聞もひきつぎってしまいます。

 台所、お風呂場もめちゃくちゃ。「わたしの しずかなくらしを かえしてちょうだい。こんな にくたらしい こざるなんて もう いらないわ!」と叫んだビルダさんでしたが、ほんとうに追い出すことはありませんでした。

 ヒルダさんが、お母さんのお見舞いに行くとき 「こんどこそ おとなしく おるすばんしているのよ ぜったいぜったいよ。いいわね?わすれたら ただじゃおさまりませんからね」と最後通牒をのこしていきます。

 その夜帰ってみると、玄関も応接間も台所も どこもかしこも きれいで ぴかぴか。こざるたちがみあたりません。

 さんざん、いたずらばかりするこざるたちでしたが、いざ いなくなると、ヒルダさんは、目の前が真っ暗になり、涙が止まりません。

 ハンカチがびしょびしょになったので、タオルを出そうと、戸棚をあけると、そこには3びきのこざる。

 「こんなに 心配させて…。全く世話の焼けるいたずらっこね。でもすきよ」と、こざるをだきしめるとヒルダさんでしたが。でも、これだけではおわりではありませんでしたよ。

 さんざん散らかっていても、ヒルダさんは一向にどうじません。ペットをかうためには、少々のことで驚いてはいられません。

 またでかけるビルダさんを、窓で みおくる3びきのこざる、今度は、どんな騒動がまっているのでしょう。


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