どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

アッパージーの裁き・・インド

2023年07月17日 | 昔話(アジア)

         語りつぐ人びと*インドの民話/長弘毅/福音館文庫/2003年

 

 遺産相続の話。

 四人の兄弟が、17頭のゾウをわけることになって、それぞれ理由をならべて、ゾウをもらおうと話し合いがつづけられますが、どうしても決まりません。そこでアッパージーに決めてもらうことにします。

 アッパージーは、17頭のゾウを一列にならべると、一番大きいゾウの背中にまたがり、のこりのゾウを、みんなでわけるようにいいます。四人はそれぞれ4頭づつのゾウを手に入れ、ここまでは文句がありません。

 アッパージーは、「余計なゾウで、けんかになったら、このゾウは、不吉だ。このゾウをこのままにしておくと、おまえたちの身に何が起こるか、わかったもんじゃない。これを四人の名前で寺に寄進することにしよう。おまえたちの名もあがり、喧嘩もなくなる。そのうえ、功徳が得られるとなれば、これにこしたことはなかろう」と、ゾウに乗って立ち去ります。

 

 遺産相続のもめ事も聞きますが、昔話では、相続の仕方も明快です。


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