どろんこおそうじ/さとう わきこ/福音館書店/1990年(1986年初出)
さとうわきこさんが描くばばばあちゃんは、どっしりしていて、なにごとにも動じないおばあさん。「おばあさん」ではなく、「ばばばあちゃん」というのが、なんとも人柄?をあらわしています。
今回は、ばばばあちゃんが、どろあそびに夢中になり、夕方になっても遊び続け、おかげで、ゆうごはんが どろだんごに なってしまいます。
きっかけは、部屋を片付けないこいぬとこねこが ばばばあちゃんに叱られて掃除をはじめ、ほうきと雑巾で野球ごっこをはじめたこと。
野球の球にみかけた雑巾が、森のうさぎやきつねたちのところへ 飛んでいき、雑巾を投げ返えされ、けんかになって、どろんこの球がとびかいます。
それを見ていたばばばあちゃん、カミナリをおとすかと思いきや、「おもしろそうじゃないか」と、自分も どろんこ遊びを はじめました。
動物たちが、あっけにとられて、喧嘩をやめても ばばばあちゃんは おかまいなく どろんこあそび。
こいぬとこねこが、部屋の掃除をおわっても、ばばばあちゃんは、泥遊びをしていました。
喧嘩をやめなさいといわず、喧嘩を止めてしまうばばばあちゃん。
洗濯が大変と、泥遊びが 歓迎されないところもありますが、たまには 子どもと一緒になって 泥遊びをする余裕を 持ちたいもの。