もぐらはすごい/アヤ井アキコ/アリス館/2018年
小さな畑をやりだして間もないころ、あちこちで土が盛り上がっていた。いちども見ることがなく、多分モグラのせいだろうと話し合っていたが、何年かするといつのまにか、盛り上がりがなくなった。
モグラがおしだした土の盛り上がりを「もぐらづか」といい、どのぐらいの深さに生息してるか興味があったが、”もぐらはすごい”と、いろいろあるが、この深さにふれられていないのがやや残念。土の柔らかさも関係しているのでしょうか。
絵に描かれた感じでは、モグラが居住するトンネルの延長は三、四十メートルか? ずっと土の中でひとり暮らしで、土の上に出るのは、子どもが母親の巣から独り立ちし、自分だけのすみかをさがしにでかけるときだけといいます。
モグラは、一日に三回トンネルをあるきまわり、たべて、ねるの繰り返し。食料は、ミミズや虫の幼虫。毎日、体重の半分くらいのエサをたべるというが、それだけ土のなかにエサがあるのか心配になるほど。家は枯葉などでできたボールのように丸い部屋。ブナのなかまの木の上に、モグラのウンチからはえるナガエノスギタケ。
モグラのからだの特徴はもちろん、世界中の分布の地図ものっていますが、思ったより生息範囲は少ない。北半球と北海道には生息しないというのも驚き。
ひとり暮らしで心配になるのは、どうして子孫を残すかということ。繁殖期に、互いを受け入れるチャンスがあるといいますが、詳しくはわかっていないという。
自然には、まだまだ不思議がいっぱいです。