小川原湖自然楽校だより

~親子自然体験、環境教育、森のようちえん、防災教育~

甲地小学校「かっちっこタイム発表会」に行ってきました!

2016-12-08 | 環境教育
昨日、東北町立甲地小学校の校内発表会にお招きいただき、5、6年生の子どもたちの発表を見てきました。
(甲地小学校では、初夏から秋にかけて、土場川周辺での生態系調査や、あおぞら水族館プロジェクト
土場川~小川原湖のカヌー体験(地域の川の学習)などの指導にあたり、先月はゲストティーチャーとして
学習のまとめのサポートを行ないました。)

  
11月17日 ~子どもたちからの質問会&相馬先生の補足説明~
小川原湖、土場川、あおぞら水族館の環境や生きものについて調べたいことを決め、班ごとに学習を進めてきた子どもたち。
調べる過程で分からなかったことや、疑問などを『相馬博士に聞いてみよう!』ということで、子どもたちからの質問が
次々と飛び出しました。


  
11月30日 ~校内発表会へラストスパート!相馬先生へのQ&A~
翌週の校内発表会に向け、グループごとにまとめに入っていました。
図鑑やインターネットでも調べきれなかったことなどの質問に対応し、学習をサポートしました。



12月7日 ~かっちっこタイム発表会~
いよいよ迎えた発表会土場川の生態系調査や「あおぞら水族館」を作る活動を通して学んだことや、
各班がテーマについて調べたこと、これからどのようにしていったら良いか考えたことなどを発表しました。

 
自分たちの研究テーマについて、堂々と発表する子どもたち。

  
(左)発表の後は、意見や質問が活発に出ていました。
(右)来年、あおぞら水族館プロジェクトに参加する4年生も聴講。上級生の勇姿を見ることも良い勉強ですね


 
(左)6年生のパワーポイントを使った発表は、大人のプレゼンさながら
(右)絵や文書でもよくまとめられていました。“自らの手で書いて表す”ことも大切ですね。



約半年間の体験活動と校内学習に関わる中で、子どもたちが様々なことを学び成長していく姿を目の当たりにしました。
子どもたちの発表の中で、

・今まで土場川は“ただの川”だったけれど、“特別な川”になった。
・小川原湖にはたくさんの水草があることを、家族にも教えてあげたい。
・全ての生物が関わり合って生きていることが分かった。
・(6年生から5年生へ)これから水草を植えたり、水の浄化をして生物が住みやすい環境作りをすすめてほしい。
・おばあちゃんになっても、ビオトープに生物がいてほしい


といった感想が聞かれ、この学習を通して地域の自然に対する見方や思いが変わり、「自分たちが学んだことを他の人
にも伝えたい」という思いや、「生物たちを守り、今の環境を残していきたい」という思いが伝わってきました。
あおぞら水族館プロジェクトは、今後も継続して行ないます。来年度は学年が繰り上がり、現4年生が新たに参加!
生きものたちの住み良い環境づくりや、生きものを増やすための作戦など、さらなる取り組みを広げていきます
甲地小学校教職員の皆さん、関係団体の皆さん、大変お世話になりました!来年もどうぞよろしくお願いいたします



みんな、よくけっぱったね素晴らしい発表を聞かせてくれてありがとう
来年も一緒にけっぱりましょう





※『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト』
小川原湖に流入している土場川流域の用水路には、絶滅危惧種を含む多くの生きものが棲んでいますが、圃場整備により、
現在の子どもたちが大人になる頃にはなくなってしまうため、土場川の河口域に生きものたちが棲める自然環境を再生し、
未来の子どもたちがいつでも生きものと触れ合える「あおぞら水族館」を作ろうというプロジェクトです。
地元の東北町立甲地小学校、地域団体、国土交通省東北地方整備局高瀬川河川事務所、小川原湖自然楽校が連携して、
環境学習を推し進めている活動で、小川原湖自然楽校は高瀬川の河川協力団体(国土交通省HP「河川協力団体制度」
として、この活動を指導しています。



※小川原湖あおぞら水族館プロジェクトに関する記事
『あおぞら水族館プロジェクトスタート!』
http://blog.goo.ne.jp/ogawarako/e/2d2c76d81ab89f125dd4b11f5d0b10e8
『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(2)』
~土場川流域に棲む生きものを、水族館に放流しよう~
『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(3)』
~生きものたちが棲める環境について考えよう~
『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(4)』
~生きものたちが棲める環境を作ろう! マコモ移植大作戦!~




まりも



小川原湖自然楽校
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#

川の学習 ダムと用水路のはたらきを知ろう

2016-10-29 | 環境教育
10月27日、東北町立甲地小学校の4年生の子どもたちと、地域の川を知る学習の一環で、
小川原湖に流入している高瀬川の上流にある天間ダムと、天間林土地改良区内にある用水路
を見学しました。

 
天間ダムは、昭和43年に洪水の防止と、農業用の用水補給を目的として作られました。
 
ダムの下流側
 
ダムの上流側
 
現在は渇水期により、ダムの水量は少なくなっていましたが、先日の台風の際は、ダムが溢れる寸前
(※高さ36m地点(上から3つめの印)まで水位が上がり、ダムができて以来の水量だったそうです。



かつて、このダムの上流に鉱山があり、木材の搬出と鉱山に関わる人たちの移動手段として森林軌道が通っていました。
ダムの周辺の山中に、今でも森林軌道の跡が残っているという話をすると、子どもたちから『見たい!』という声が出て、
帰路の途中で立ち寄ってみました。

 
『目の前にすごいものがあるぞ!』という隊長の言葉に『えー!どこどこ?!』と辺りをキョロキョロする子どもたち。
『あったあれだ』 『本当だ

 
鉄橋の上をよく見てみると、なんと!枕木が残っていました。


続いて、天間林土地改良区内にある用水路に向かいました

 
しばらくすると、田んぼの上に真っ直ぐ伸びる水路が出現!

 
こ、これは一体 バスから降りると、天間林土地改良区の方が、この水路について説明してくださいました。
この用水路は天間ダムと同時期に作られたもので、田んぼに高低さがあり、下流側の田んぼが高くなっているため、
このように田んぼの上に用水路が作られたそうです。

 
左側の用水路から水が流れてきて、右側の水路を下るように作られた用水路。
溜まっている水の水面をよく見ると、右側の用水路の底が少し低くなっているのがわかります。


このような用水路は低い土地ではあまり見られないので、子どもたちは興味津々でした。
(甲地小学校の学区は土場川の河口域のため、周辺にある田んぼの用水路は土を掘って作られたものです。)

今回の見学では、自分たちが住んでいる地域から視野を広げ、小川原湖に流入している高瀬川流域の川の水と人々の
暮らしの関わりについて学んできました。今後、学年が上がるにつれ、自分たちが住んでいる地域の川(土場川)の
水質と生きものを調査したり、川の環境や保全について考える学びにつながっていきます。

なお、見学においては、上北地域県民局、天間林土地改良区にご協力いただきました。ありがとうございました



まりも



小川原湖自然楽校
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#






地元紙に「あおぞら水族館」に関する記事が掲載されました!

2016-10-25 | 環境教育
地元紙の東奥日報(10月24日付・夕刊)に、東北町立甲地小学校の子どもたちと一緒に作っている
「あおぞら水族館」(ビオトープ)の記事が掲載されました。(取材:赤田和俊記者)



大人たちである程度の段取りをしましたが、実際にビオトープを作っていくのは子どもたちです。
どうやったら生きものたちが棲みやすい環境を作っていけるか、どんなビオトープにしていくかを、
子どもたち自身が考えて行動し、周りの大人たちが様々な形でサポートしながら、活動の輪が
広がってきました。
学年を横断して取り組んでいるこの活動が、今後どれだけ広がるのかすごく楽しみです


この活動は、今年の初夏から数回にわたって行なわれましたが、赤田記者は全ての活動の取材に同行し、
記事をまとめられました。子どもたちは、学校や地域の大人以外にも、自分たちの活動をサポート(発信)
してくれている大人の存在を感じながら育っています。
一つの活動の中に、子どもたちにとっての「学び」が沢山あることを実感する活動です




「あおぞら水族館」に関するブログ記事
 →『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(4)』~生きものたちが棲める環境を作ろう! マコモ移植大作戦!~


隊長




小川原湖自然楽校
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#

川の学習 カヌーに乗って地域の川を見てみよう!

2016-10-22 | 環境教育
10月18日、東北町立甲地小学校の6年生の子どもたちのカヌー体験を行ないました。
地域の川を知る学習の一環で、小川原湖(土場川河口域)から、学区内を流れている土場川を遡り、
カヌーに乗って水の上から川の様子を観察しました。

  
(左)まずは、パドルを使った漕ぎ方を練習。
(右)隊長とサポートスタッフの “ちばちゃん”。子どもに負けない少年のような顔(笑)スタッフも楽しんでいます

 
続いて、ライフジャケットを装着し、グループごとに乗り込むカヌーを決めて準備完了です。



小川原湖(土場川河口域)から出艇 バックに八甲田を望む素晴らしいロケーションです。

 
 
土場川河口域では、「コウホネ」や「アサザ(写真左)」などの浮葉植物を観察しました。



小川原湖(土場川河口域)から土場川へレッツゴー

 
      橋を越えたら土場川だぁ!         川の上から橋の下をくぐる体験も、カヌーならでは☆

   
(左)田んぼからの放水路。『こんな風になっているんだね~
(右)おっとっと!突っ込んだ~!!どうしようバックしよう互いに声を掛け合いながら脱出。
   コミュニケーション力や対応力も、体験の中で培われていきます。
 



途中、自然楽校のカヌー体験「恒例」の入れ替え遊びをしました。
カヌー同士を連結して乗り手が入れ替わります。揺れるカヌーの上での移動はドキドキです。

  
担任のM先生もTry子どもと同じ笑顔でけっぱっていました
 
帰りは小川原湖に向かって土場川を下りました。追い風に押されてスイスイ進みました。


いつも目にしている小川原湖や土場川も、カヌーに乗って水上から見てみると、水際に生えている植物や、
水面に浮いている水草など、普段、陸上から見るのとは違う風景が見え、たくさんの発見があったようです。
子どもたちが地域の自然について学ぶ環境学習の中でも、こういった体験を通して学ぶ機会はそう多くはない
と思います。甲地小学校の活動は、教職員の先生方やPTA、地域団体の理解と協力の下、地域が連携して
実施しています。

地元の子どもたちに故郷の自然環境を伝えていく活動がさらに広がることを願うとともに、自然楽校も小川原湖
で活動する地域団体として、今後も活動の一助を担っていきたいと思います。


6年生の子どもたちと先生。PTA会長も参加してくださいました




まりも




小川原湖自然楽校
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#

『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(4)』

2016-10-22 | 環境教育
~生きものたちが棲める環境を作ろう! マコモ移植大作戦!~

10月13日、東北町立甲地小学校6年生の子どもたちと「あおぞら水族館」の生きものたちが
棲みやすい環境を作ろう!と、マコモを移植しました。

一週間前の校内学習で、「あおぞら水族館」の生きものたちが棲める環境に必要なのは、水草で
あることを学んだ子どもたち。この日、小川原湖の水草を採取し、移植する予定でしたが、小川原湖に
ある水草がほぼ枯れてしまっていたため、水族館の近くに生えているマコモを移植することにしました。

 
(左)校内学習の様子 →『あおぞら水族館プロジェクト(3)』 
(右)ガマを触る子どもたち。あおぞら水族館の周辺には、マコモ、ヨシ、ガマなどが多く生えています。



マコモを移植する前に、水族館にどんな生きものたちがいるか調べてみると、クロメダカ、モツゴ、フナ、
ヤゴ、オタマジャクシなどが見つかり、子どもたちは大喜び
今夏、5年生の子どもたちが用水路で採取し、水族館に放流した生きものたちが、産卵を経て幼魚が育って
いたり、土場川から流入している水とともに、水草や生きものが入ってきている様子が伺えました。

 
 
シャジクモ、オトメフラスコモなどの絶滅危惧種の水草もありました。



いよいよ、マコモの採取&移植です。マコモの採取は思いのほか難儀しましたが、教頭先生の奮闘
もあり、八株のマコモを採取。それぞれグループに分かれて移植しました。

 
根が硬く、株を切り出すのが大変でした。自前の胴長で奮闘してくださった教頭先生(写真左下)
 
『どこがいいかな?』子どもたち同士で話し合って、移植に適した場所を決めました。



今年度の「あおぞら水族館プロジェクト」の活動は、5年生が用水路から生きものを採取して水族館に
放流し、6年生が生きものたちが棲みやすい環境を作るというもので、6年生が水族館で活動するのは
この日が最後でした。今後の活動は次の学年へと受け継がれ、小川原湖周辺の自然環境を未来に繋げる
プロジェクトは、これからも続いていきます。


東北町立甲地小学校6年生の子どもたち。
『中学生になっても見に来たい!』と言う子もいました。
この子たちの子や孫、その先の世代まで、この自然環境が続いていきますように




※『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト』
小川原湖に流入している土場川流域の用水路には、絶滅危惧種を含む多くの生きものが棲んでいますが、圃場整備により、
現在の子どもたちが大人になる頃にはなくなってしまうため、土場川の河口域に生きものたちが棲める自然環境を再生し、
未来の子どもたちがいつでも生きものと触れ合える「あおぞら水族館」を作ろうというプロジェクトです。
地元の東北町立甲地小学校、地域団体、国土交通省東北地方整備局高瀬川河川事務所、小川原湖自然楽校が連携して、
環境学習を推し進めている活動で、小川原湖自然楽校は高瀬川の河川協力団体(国土交通省HP「河川協力団体制度」
として、この活動を指導しています。



※小川原湖あおぞら水族館プロジェクトに関する記事
『あおぞら水族館プロジェクトスタート!』
http://blog.goo.ne.jp/ogawarako/e/2d2c76d81ab89f125dd4b11f5d0b10e8
『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(2)』
~土場川流域に棲む生きものを、水族館に放流しよう~
『小川原湖あおぞら水族館プロジェクト(3)』
~生きものたちが棲める環境について考えよう~


まりも




小川原湖自然楽校
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#