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26.Botswana

2007-02-02 23:14:16 | 『万国巡覧記』

ボツワナ共和国 
(Republic of Botswana)

1.面 積  58.2万km2(日本の1.5倍)
2.人 口  173万人(2004年:世銀)人口増加率1.1%(1998~2004年:世銀)
3.首 都  ハボローネ(Gaborone)、人口18.6万人(2001年推計)
4.人 種  ツワナ族、カランダ族、ムブクシュ族等
5.言 語  英語、ツワナ語(国語)
6.宗 教  キリスト教、伝統宗教
7.主要産業 (農)こうりゃん、メイズ (畜)牛、羊 (鉱)ダイヤモンド、銅、ニッケル、石炭 (工)食品加工
8.GNI 7,500百万米ドル(2004年:世銀)
9.一人当たりGNI 4,340米ドル(2004年:世銀)
10.通貨・.為替レート プラ(Pula)、1米ドル=5.68プラ(2006年4月) 
11.3文字コード ISO/BWA、IOC&FIFA/BOT
(外務省HP)

アフリカ諸国が比較的貧しいというのはこれは事実で、日本や先進諸国が裕福であるというのも事実です。
アフリカに住む人々から見ればごく当たり前の生活であっても、先進諸国や平均から見て貧しいというのは、客観的な事実であると思います。
そんなアフリカ諸国の中でも、安定した経済を維持している国が、今回のボツワナです。

国名は「ツワナ族の国」という意味で、そのツワナ族は現在の人口95%を占めると言います。
南に南アフリカを北と西をナミビア、東をジンバブエに囲まれた内陸国で、他の諸国同様に15世紀にはヨーロッパ人が入植し、1885年にはイギリスの保護領となりました。
独立したのは、アフリカの年といわれた1966年です。
この国は、2000年の調査で成人におけるエイズ感染率が38.8%と世界最高を記録しており、そのために平均寿命が39歳ととても低くなっています。
また、89年から90年代中期に及ぶダイヤモンド市場の低迷が続き、一時は困窮した経済も、97年にはGDPも上昇し中所得国に分類されるに至りました。

さて、ダイヤモンドの話が出てきました。
ボツワナは、2006年現在産出量世界一位。また、金額面でも国の歳入の50%をダイヤモンドが占めています。
まさしく、ダイヤモンドの国なのです。
ダイアモンドは、天然でもっとも堅い物質であるというのは有名な話ですね。炭素の同素体で、結晶構造を持つことは、もしかしたら高校の化学などで学んだかもしれません。
ダイアモンドの品質を決めるのは、俗に4Cと呼ばれる要素です。
すなわち、カラット (Carat)、色 (Color)、カット (Cut)、透明度 (Clarity)ですが、これはあくまでもブリリアントカットにおける国際基準だそうです。
史上最も大きなダイアの原石は、1905年に南アフリカで採掘された「カリナン」と呼ばれるものです。3106カラット(621.2g)もありました。
そこから削り出されたダイアのうち、もっとも巨大なものは「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ(偉大なアフリカの星)」と呼ばれ、約530カラットもありました。
そのダイアは当時のイギリス国王・エドワード7世(1841~1910)に献上され、今でもロンドン塔で展示されています。
なお研磨済みで世界最大のものは、現在タイ王室が所有している「ザ・ゴールデン・ジュビリー」と呼ばれるもので、約545カラットあります。
ちなみに、このゴールデン・ジュビリーも、カリナンと同じ鉱山から発見されたということですから、あながち桃鉄のような臨時収入も夢の話ではないということでしょうか。

宝石というものは、時に大きな戦争や憎しみを生み出すこともありますが、今発展途上にあるボツワナにとっては、代え難い大きな望みでもあるのです。