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これどうしようかな・・・どうしようか考えてみます。

「世界名作の旅」に出る 2-11 スタインベック 2

2009-03-21 | _よむ__

>結果に驚いた。
>文庫本 上下二冊、読了してしまった。
長編ものの読書は それも翻訳ものは
たぶん最後まで行き着けない。。。
今までの経験から そんな思い込みがあったので
「読了」には 心底驚いた。
それでは この勢いのまま
「世界名作の旅」に出よう、と
スタインベックを昭和41年版第1巻に探すと 見当たらない。
朝日選書版では上巻に所収されていたので 勘違いをした。
第2巻を本棚の奥から引っ張り出し
パリパリと音のしそうなきれいなハトロン紙に包まれた本を広げた。
(古書で購入したのだが とてもとてもきれいな状態なのであった。)

1930年代、大砂あらしに農地をやられ その土地も大資本に奪われ
主人公ジョード一家は 
オクラホマ・シチーからルート66をたどり、
あこがれのカリフォルニア!を命がけで目指す。
この回の著者も 同じルートをたどってみることにした。

時は1960年代半ば、
私(たち)の現在地2009年よりも 原作にずっとずっと近いはずなのに
「ずいぶん昔のこと」として お話は進む。
(“100年に一度”の、“未曾有”の大不況にある今・2009年の方が
 ジョード一家のおかれた苦境に共感できる 空気の下にあるのだろうか。)

>旅には地図を持つ。二つ用意した。
> ○ 「スタンダードアトラス世界」(平凡社・1987)
用意したはいいがあまり広げていなかった地図も
今回は、
「アメリカ合衆国南西部」のページをずっと目で追いながら原作を読んだ。
オクラホマ・シティ、アマリロ、トゥクムケアリ、アルバカーキ、
ウィンズロー、ニードルズ、ベーカーズフィールド。。。
その日の食事、いや水さえ事欠きそうな ぎりぎりの旅。
片や 今回の著者は
大陸横断運送会社の 「バカでかい」トラックの助手席に乗せてもらって
「死ぬほど退屈な旅」をする。
運転は チャーリー(39歳)とジョーンズ(36歳)。
20トンの荷を満載してウナリ声をあげるトラックを 6時間交代で運転していく。
ロサンゼルスまで39時間半、ノン・ストップの旅だ。

チャーリーもジョーンズも お元気ならば今や八十代のお年だろうか。
急に 映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」を思い出し、
チャーリーとジョーンズと そしてこの回の著者が
フロリダ辺りの老人ホームで 
のんびりと日向ぼっこをしているような 空想をした。
それじゃ「コクーン」かな。。。

チャーリーから「チャーリーとの旅」を連想すると
ちゃんとこの回の著者が 本の中の登場人物に会いに行っていた。
You Can't Go Home Again―スタインベックが口にしたという
このトーマス・ウルフ(という人)の詩を 読んでみたくなった。

 

[2012/10/18 編集]


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