入笠牧場その日その時

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     ’19年「春」 (11)

2019年03月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 写真は、きょうの「毎日新聞」長野県版のトップ記事だ。それにしてもこの扱いには驚いた。記事の内容は県警が、全国に124の店舗を展開するにモンベルの従業員を通じて「山岳遭難防止の注意喚起」を行うとあり、全国初の試みだと報じている。しかし、それがなぜ写真を2枚も使ったこれほどの記事になるのか。県警が山岳遭難に関する情報を、必要と思われる様々な方面に提供することは当然のことで、モンベルに限らず、山岳事故の防止活動のために日夜いろいろな方法を用い、多面にわたる活動をしていることは誰も疑ってはいない。その言わば一環に過ぎないことが、これだけの大ニュースに値するのか。
 そういえば以前にも、同社が北ア山小屋に20個のヘルメットを寄付した際も、大きな記事になった。そして各地の山岳で、入笠でさえも、ヘルメット姿を目にするようになった。記事の中には店内で「遭難者の装備を写真で見せ、よりイメージしやすくする」ともある。これは販促にも利するだろう。
 もちろんモンベルは民間の企業だから、広報や宣伝に力を入れることは分かる。営業上の商品知識だけでなく、山に関する情報を集め、それらを来店者に伝えるのも仕事の一部ではあろう。結果、記事がいうところの登山者への「啓発」にもなるかも知れない。ただ県警としては、モンベルだけを特別扱いしているように読者や、別の同業者に受け取られたら困りはしないか・・・と、思った。
 また同記事では、ある店長が山岳事故の「5割が靴の影響も大きい転倒や滑落だということは知らなかった」という発言を載せていた。そんな山の知識では少々物足りないが、「靴の影響も大きい」と言って、仕事に繋げたのはさすがだと褒めておこう。ただ同時に、反発もしたくなる。
 今は使っていないが、以前にこの会社の登山靴(夏用)を仕事に使用していたことがあった。ついでに言うと、登山においては靴と同じくらい重要な雨具も、同社製だった。当時は毎日2万歩以上歩いていたから、一般の登山者と比べてはいけないが、雨具も含め、機能的な面に不満が見付かった。防水に関してと思うかも知れないが、そうではない。濡れた草の中を歩くから、靴の防水は最初から諦めていた。滑落や転倒は足場の問題が大半だろうが、靴のせいでと言われると、否定するまででもないが首を傾げたくなる。地下足袋、運動靴、下駄すら履いたものだ。
 先ほど呟いた靴の欠陥(知りたいなら小屋へどうぞ)もすでに改善されただろうが、あまり進化する用具にばかりに頼らず、「しっかり歩け!」と、最後に言いたい。
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