入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「秋」(32)

2021年10月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ms. M.G

 この季節の牧の夕暮れと言っても、来てみなければその深い幽愁と言った趣を伝えることは難しい。例えば、昨日のように夕暮れの空を雲が覆い隠し、いつもよりか闇の深まりが早まりつつある木立の中に静々と霧が流れていくその時の静寂(しじま)の深さ、あるいはその時の大気の冷涼さや、色付いた木々の葉の色、匂いまで呟くことなど・・・。
 幾日か前にも似たような体験をした。その時の夕日が沈み、期待したような夕焼けの現れない後も、しばらく枯草の上に腰を降したまま虚脱していた。あの時の無音、暮れなずむ空の色、寂寥感、擦過していったとりとめのない思い等々、自然は、牧は、とても応えようのない難題を強いてくる。
 3000日以上も続いてしまったこの独り言を、今だに止められないでいるのはそのせいであり、写真家が同じ対象を飽きもせずに撮り続けるのも、似ている理由かも知れない。

 きょうの写真はM.Gさんが送ってくれた3枚のうちの1枚で、許可を得て掲載させていただいた。偶然にも同じく、やはり夕焼けの空を期待して三峰川の堤防を散歩しながら撮ったという。初日はここと同じく期待外れ、翌日は下でもまずまずだったようで、その様子を見せてくれるために送ってくれたのだ。
 あそこも長い、広々とした堤防が続き、中央アルプスが良く見える気持ちの良い所で、近くを走る道路は確か「ナイス道路」とかいう名前が付いていたはずだ。しかし、それでも昨秋、入笠で目にした夕焼けはもっと印象的だったらしく、そんなことも書き添えてくれてあり、嬉しく、有難かった。
 
 2泊の予定でキャンプに来ていたOさん家族3人が帰っていった。第1日目の夜、観望会で土星を見たMちゃんは「シールだ」を連発し、子供(小4)の感性がとても面白かった。昨夜は大きな直火を焚いて賑やかに過ごし、ご愛嬌に久々にハーモニカまで吹いてしまった。
 別れ際「今までのキャンプで一番楽しかった」と言ってもらえ、これまた喜んだ。
 
 きょうはこれから撮影の立ち合い、忙しくなる。本日はこの辺で。
 

 





 

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