呑んだり食べたりフォトったり

あのチョイノリまた入庫



緊急トラブルで入荷したのが10/15。オドメーターは900km。確か600km辺りで預かった筈だからあれから300kmですか。

今度のトラブル内容は「エンジンかけてもちょっと走るとストールする」というもの。普段から足に使ってて、急にそうなったというんだけど・・・メインジェットの詰まりかな?

取り敢えずどんなもんかエンジンを掛けてみますがまるでかかりません! 所謂初爆も無い。女の子がかけられるのに 自分が全くかけられないなんて事ないでしょう? とにかく仲介者に「昨日まで普通にかかってたものが今日いきなり掛からないなんてことはマズ無い。その前にパワー無くなるとかエンストしやすくなるだとか僅かでも変化かがある筈だから、何でも良いから状況教えて。もうカッコつけたってしょうがないんだから正直に。原因究明に虱潰しに当たるくらい無駄な事はないから」というようなことを告げ報告を待つ。

情報を要約すると「3日前にエンジン掛からなくなって、その3日前に乗った時掛かりが悪かった」と。もうこれだけで状況や原因が違ってくるよね。まずエンジンが掛からない事にはしょうがないのでオイルチェック。



そしたらフィラーキャップにクリーム状のナニカがベットリと!?



前回喧しく言っただけにオイル交換はしてるらしく抜いたらまだキレイ。だけど不純物がたくさん入ってて濁ってます。何が入ったんだろう? しかもなんで入ったの? 勿体ないけど新品オイルに替えてキックするも掛からず。エアクリーナーをチェックすると既に埃と油でベットリ。掃除しつつエアクリ無しで始動を試みるも変わらず。プラグを抜いて見ると煤汚れが酷かったので手持ちのプラグと交換。ここで漸く鬼キックの果てにエンジンが掛かりました。

ただしそこからスロットルをちょっとでも開けるとストール。因みにチョーク引いても止まるし、そもそも始動させる際アジャスティングとチョークの開け閉めでちょっと苦労しました。ここまで来るとキャブレターだよなぁと思いチェックを試みますが・・・



前回取り替えたネジは再びこんな状況に! 使用状況が相変わらずなのが忍ばれます。しかし問題はそんなことじゃなく、流石に今回キャブばらすと、へたったゲスケットやトップキャップアッシは交換しなきゃいけないかもしれません。しかも替えたところで必ず直るという保証があるわけじゃなく、使用状況からピストンやヘッド周りの損傷なんてことになるともっとお金も掛かるし厄介です。ここからはメンテを進めて良いのか、段階を踏んでの計画を伝えて許可待ち。人様のは気ぃ使いますね(苦笑




結論から言うとジェットの詰まりでした。写真はメインジェットですけど、キャブレターのフロートチャンバー内全体にも白い粉がビッシリ。私 経験が無いものだから分からなかったんですが、最初「こんな異物が生まれるにはなんらかの触媒がある筈。それは何処から来たのか?」とか悩みましたよ。通常キャブの腐食といえば真鍮が呼ぶ緑青がつきものですもんね。

これはアルミが腐食して出来るなれの果てなんですね。要するに機械は嘘をつきませんよ、このチョイノリが長期間放置されていたってことです。気になって走行距離をもう一度チェックしてみたら12/21にリアランプアッシの交換で入庫していて、その時「あれから200km」と記しています。ということはあれから3ヶ月弱で100kmも走ってない。真冬の間乗ってなかったからエンジンが掛からなかったってことか。頼むから正直に申告してくれよ~。オイル内の異物も放置した為の水分ですねこりゃ。

この白い粉はパーツクリーナーに浸けていてもなかなか取れず、ナイロンブラシでデリケートに掃除。パイロットジェットは入り口が塞がれてただけでしたが、メインジェットは経路も目詰まり。そもそもチャンバー内のゴミもしつこかった。んで、掃除したそれらを組んでみたところ スロットルを開けてもストールしなくなりました。

ただ、ジェットは摩耗してしまったようでエアスクリューが最適な位置に合わせられません。合わせようとすると回転数がとんでもなく上がるうえ、アイドルアジャストで抑えようとすればそれが取れちゃう程に。勿論チョークもまともに使えるかというとちょっとイレギュラー。ここは絶対ジェット類を新品交換すべきところですが・・・ ・・・

私考えました。このオーナーの使い方ではチョイノリは無理です。このまま乗ってたってまた近いうちに走らなくなるのは目に見えてますし、普通のスクーターにした方が良い。もしチョイ以外はスピードが出るから危ない・怖いと思ってるんならもうバイクは諦めて自転車に乗り換えた方が良い。だから今回はお金掛けないでこのまま乗って貰って、いよいよダメになったら総合して思案しなさいと。だってこんな調子で2,3ヶ月毎に修理費掛かるんじゃ不経済ですしね。取り敢えず妥協点で調整。これから暖かくなるからチョーク閉じなくても良いのがラッキーですね。

他にもマフラーが崩壊寸前なくらい錆びてました。耐熱塗装するのは当たり前ですが、外すときに折れたり穴空いたらマズいからそうなったら中古マフラー買い取るよう許可貰ってからトライ。セーフでした。あとチェーンが錆びてるのももう驚かないけど、100kmも走ってないの既に緩んでました。経験上初期伸び以降はそう伸びないんだけどなぁ。

アテにしてくれるのは嬉しい。でも何度も言いますが、このチョイノリは私が現在でも愛車としているクラブマンと共に見初めて来たマシンです。結局私がこれを選ばなかった事でコイツの日常がこうなってしまったのかと思うと不憫でならない、という思いがあります。このチョイノリはまた痛い思いをすることになると思いますが、今回はちょっと我慢して貰いたい。多分、再び巡り会う時が来るんじゃないかと思うから。その時はもうちょっと大切にしてくれるオーナーに導いてあげたいと思うので。
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