
ハイランドモルト。
自分がスコッチに目を向け始めた時は新進の蒸留所と受け止めていたディスティラーズだったんですけど、いつの間にかプレミアムモルトを発売し それが入手困難になる程の時を重ねていました。
この14年は良い。ハイランドらしいスムースさの中にも一本芯が通ったというか、腰の強い香りと味わいが真ん中にあります。ちょっとアイレイ系の香りに近い感じですけど、決してクセが強いワケじゃなく上品で呑みやすい。
今更お浚いじゃないですが、私は本来スペイサイド系のブレンデッドスコッチが好みです。あの、自分の五官には過ぎた贅沢且つ繊細にして華やかな味わいを恐れ多くも紐解く、ちょっとでも感じられた時の幸福。それを欲してるくらいですから「ドンッ」と力強く単調なシングルモルトよりもこういうタイプの方が楽しめるんですね。
ただひとつのモルトであるにも拘わらずハーモニーを奏でる。これはお気に入りのシングルモルトです。