最終のV型プチメンテ&レポートです。
相場が高くて、私が購入対象に出来なかった5型。こちらは友人の車両でキャブトンマフラー以外はノーマルです。買ったときからクラッチの入りが悪いと言うことで入庫。
以前クラッチの遊びが多すぎるも調整ネジが固着して回らず、潤滑油添付し「一晩寝かしてからトライしてみて」という経緯があった車両です。その後アジャスターは回ったんですがクラッチの具合は相変わらずだったようで。
乗ってみると兎に角ニュートラルが出なくて、とてもじゃないけど怖くて公道に出られません。見てみると案の定シフトアームがドロドロだったんで、チェーンやスプロケ共々清掃。シフトアームは汚れは元より、弛んでてガタガタでした。
各部に注油を施してシフトチェンジのタッチは良くなったのでテスト走行してみます。相変わらずLからNには入りづらいですが、2ndからは軽くタッチするとほぼ間違いなく入るというGBにありがちな状態にはなりました。ここから先はクランクケースカバーを開けてのメンテナンスということになるだろうし、工具もスキルも心許ない私と友人の財布にはそれ相応の覚悟も必要。まあ車両特有の癖を把握しちゃえば危ない事はないと思うので、後はオーナー次第ですね。
ところでテスト走行した感想です。フェンダーのメッキや纏まったデザインで元々羨望の眼差しを向けてた5型。ハンドルがややアップ気味・巻き数の違うリアサス・増量されたフライホイール等は実際乗ってみるとどう変わるんでしょう?
先ずフライホイールですが、これは明らかにスタートが楽です。回転数を意識して上げないでもスゥ~と前に出てくれるフィーリングは駐車場で何度も体験済み。
跨った時に全く違和感を感じなかったアップ気味のハンドルは、それでもしばらく走ると楽なポジションになってる事を感じます。結構立ち気味です。
あと、黙視では気がつかなかったんですが、リアブレーキを掛けて初めてペダルの位置関係が変わってる事が分かりました。まるでベンリーやW400みたいに上から水平に踏む感じ。これに比べると4型はバックステップから踏んでるみたい。
で、トータルでどうかというと、本当に乗りやすい優等生なバイクに進化してるなぁという印象です。ただ個人的には却下ですね。例えばスロットルを閉じてもゆっくり落ちていくエンジン回転なんかはトルク感をもたらしてくれるし良いはずなんですけど「絶えず意識して回してなきゃいけない」4型と比べると、軽快感がなくなっちゃうんです。
また、楽になっているポジションにしても私には寂しい。私は2型・3型と乗った時のフィーリングが好きでバイクにリターンする時再びGBを選びました。そして主に経済的な理由で4型を選んだわけですけど、3型と比較して「スタイルが格好悪くなった」という印象はあったもののライディングポジションやエンジンフィールは全く同じだったんです。
あ、ひとつ意識したのはタンクが絞り込まれた事で無駄に膝が外に出なくなったからニーグリップがし易くなったというのはホンダの説明通り、ただし膝で挟んでブレーキなど掛けると前に滑るってマイナス面を覚えたんですが、それはラバーグリップで回避したのでした。そういえば5型は膝が前に滑らなかったけど、それはシート形状のせいですね。私は丈があるのでシートの後ろよりに座りたい方なんですが、5型のシート形状は 座った時タンク付近にすっぽりと落ち着くように出来てるみたいでした。肉も結構あるのにね。きっと長距離はより楽なことでしょう。
客観的に見てそんな良いこと尽くめと思う最終型なんですが、私の場合は嘗てのフィーリングを愛していたようで、だからそれこそ5型になっちゃうと別物なんです。正直、4型にして良かったと思いました。
実は友人はこの車両、私に乗り継いで欲しいらしく「4型の次はこれ乗って」と言われてるんです。私も満更じゃなかったし「普段乗らないから持ってていい」とまで言ってくれてたんだけど、今日乗ってみて自分は楽しめない事が分かったからさっき納車して来ました(笑)
ということで、偶然私はベストチョイスをしていたみたいです。そのことが分かって良かったです。