「小さな政府(小泉構造改革)」=格差社会

格差問題を中心とした考察 ※コメント、トラックバックは受け付けません

中谷巌(占い経済師)が毎日新聞で反省の弁

2009年01月27日 | 小泉構造改革

毎日新聞の経済面「識者に聞く」という欄に私が強く批判してきた【「小さな政府(小泉構造改革)」=格差社会】に同調した記事があった。

よく見てみるとそれは中谷巌(占い経済師)の構造改革推進に対する反省の弁
であった。

中谷巌といえば、小泉純一郎竹中平蔵と同じく、「米国式市場万能論」の
信奉者
として「日本の米国化」を強力に推進してきたエコノミスト(占い経済師)である。

こうした(占い経済師)が反省の弁を述べられること希だが、中谷巌は日米合作のサブプライムローン問題に発する金融恐慌が日本に及ぶのを目の当たりにして居ても立ってもいられなくなったのだろう。

ブログを検索してみると中谷巌は各メディアで懺悔をしているとのことである。


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 「私《中谷巌》はいま、これまでの自分の主張が誤りだったと率直に反省しています。1990年代、細川内閣や小渕内閣で首相の諮問機関のメンバーだった私は、規制緩和や市場開放の旗を熱心に振り続けました

 そして小渕内閣の「経済戦略会議」議長代理として発した提言は、その後、同会議の委員だった竹中平蔵さんによって引き継がれ、彼が小泉内閣で政策立案の中心人物となったときに、小泉構造改革の一環として実現していきました。

 小泉構造改革は日本にアメリカ流のグローバル資本主義を持ち込みました。
間接的にですが、その改革に参画した私は、小泉・竹中氏同様、日本社会に構造改革を持ち込んだ張本人なのです」

(「週刊現代」12月27日・1月3日号、中谷巌氏寄稿「小泉改革の大罪と日本の不幸   
 格差社会、無差別殺人~すべての元凶は『市場原理』だ」)

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このように「日本社会に構造改革を持ち込んだ張本人」が「構造改革」の誤りを認め反省しているわけであるが、今頃反省されても亡くなった方は生き返らない

小泉構造改革は切腹ものの施策だったのである。

ただ「構造改革」を実行した小泉純一郎や竹中平蔵からはいまだ反省の弁fない
小泉純一郎は経済に関しては無能なので永久に反省の弁はないだろう。

一方の竹中平蔵は自らの過ちに気づいているものの、この者はこれまでも主張を変えながら言い訳のみで世の中を渡りきっており、今回もこれまで同様に独自の理論とカタカナ用語の羅列で乗り切ろうとするだろう。

とことん卑怯な悪人である。


厚顔にもテレビや新聞紙上に平気で登場し「日本経済がダメになったのは造改革が不十分だったからだ」「構造改革を徹底すれば問題は解決する」などと繰り返してる。

一番悪いのは竹中平蔵をまともに扱うマスコミだとも言える。
(特に日経系列、日テレ系列)

 

(再掲)日本をダメにする(した)人々 : 2008年09月20日記載
   エコノミスト、経済ジャーナリストという職業は「不況」が飯の種
  


金融恐慌を省みよ

2009年01月24日 | その他経済
先日、野村HDの社長が「欧米は金融恐慌状況を呈している」といった趣旨の話をしていた。

日本はどうだろう。金融恐慌とまでは言えないが、かつて経験した金融恐慌の傷が癒えないうちに欧米の金融恐慌に巻き込まれようとしている状況といってよいだろう。

しかしながらマスコミをはじめ皆に現実の経済が恐慌に入りつつあるという危機感がない。

具体的には、自動車の販売減が2割程度とか、為替は80円止まりとか、株価は底を打ったとか、あまりにも楽観的な見方が多い上になんとこの状況でも財政再建論を本気に論じている馬鹿な政治家とマスコミがいる。

自動車の販売減が5割になりうるし、為替は50円台がありうるし、株価は政府の買い支えがなければ5千円台に向かうはずである。

そうした状況にいたって、公共事業はバラマキで効果がないと馬鹿なことを言っているマスコミも、いよいよこの主張を変えざるをえなくなるのだろう。

どうして皆は昭和の金融恐慌を省みないのか。

どうも多くの日本人は、自分の目で見て自分で考えるということができないようである。

受け売り人間が多いから、第二次大戦やバブル経済など、すべての面で同じ方向に偏って失敗を繰り返すのである。

「黒字亡国-対米黒字が日本経済を殺す」 ~三國陽夫氏

2009年01月13日 | 先見性のある人々

三國陽夫によれば、

輸出で稼いだ黒字を日本がドルで米国に預け、日本の利益ではなく米国の利益に貢献している限り、円高圧力もデフレ圧力も弱まることなく、政府・日銀がいくら財政支出や金融緩和というデフレ解消策を講じても、一向に持続性のある効果は現れない」という。

こうした先例として植民地時代のインドで説明されているが、これは大変理解しやすい。

当時、宗主国の英国民がインドからの輸入で生活を豊かにする一方、インドに支払われたポンドは英国に預金された歴史が説明されている。

その結果、英国が経済成長を謳歌した一方で、生産に勤しんだインドの方は慢性的なデフレに苦しんだのだという。

これはまさしくに現在の日米関係そのものである。

こうした先例を学べば、日本は貿易で稼いだドルを貯めずに、自国において使うことで円高圧力やデフレ圧力を避け、自国が豊かになっていけることがわかる。

ところが、貯金を美徳とする個人と同様に輸出企業の多くも貯蓄に励んでいるのが実態であり、馬鹿馬鹿しいことに日本は貧乏になっているのが実態だ。


(所 感)
輸出企業の多くが貯蓄に励んだとしても、現状は円高により大事な貯蓄が不良債権かもしくは目減りし、さらなる輸出攻勢を行うことで、結果としてさらなる円高を呼んでいる。

やはり日本経済にとって必要なことは、内需を振興することであろう。

ドルで預金、または為替介入してドルを溜め込み円高で損をするくらいなら、財政支出をしてでも日本を豊かにする方がマシである。


民営化が善という虚像 ~かんぽの宿の一括譲渡~

2009年01月08日 | 小泉構造改革

道路や郵便、病院など公共的なものに利益を求め、民営化を善(大ウソ)として推し進めた小泉構造カイカク

その結果が、だんだんと現れることになる。
日本経済の復活が目的ではなく、公的機関の民営化いや公的機関を外資や特定企業へ売却することが目的だったことが明らかになっていくのだ。

今回の日本郵政が決定した「かんぽの宿」70施設の一括譲渡がその一つである。

行政が財産処分するケースを想定すると、オリックスグループ^の一括譲渡という案件は、決裁上必ずどこかでストップがかかりあり得ない話である。

なぜなら行政には必ず議会というチュック制度があり、これは株主総会とは次元が違う高い壁として機能しているからである。

この点が公的機関と民間会社の違いである。

今になってマスコミが「お手盛り」批判などと言っているのはバカ丸出しといえる。

鳩山邦夫総務相が強い疑義を表明し口出し出来るのも、政府が今はまだ株主だからである。

政府が株式を手放した瞬間から日本郵政はコントロール不可能な会社になるのである。

小泉構造カイカクは恐ろしい...


日本経団連の御手洗冨士夫会長は辞任せよ(再掲)

2009年01月08日 | 日本をダメにする(した)人々

世論の強い批判を浴びている日本経団連の御手洗冨士夫会長

「雇用対策について労働組合とも話し合っていきたい」として、

今春闘では労働側と協議して雇用維持の取り組みを強化するという心にもない方針を示している。

ワークシェアリングなどを例に挙げているがその場しのぎの発言にすぎない。
正社員にシワ寄せして問題を解決するなどとは安易な発想と言わざるを得ない。

非正規社員の問題は、製造業の派遣の見直しに尽きるのである。
年々、派遣社員率を下げていく方法が適当と考える。


御手洗冨士夫のいい加減さは ↓ のとおりである。

(参照)日本経団連会長の御手洗冨士夫会長は辞任せよ (2008.9.18)


株は不思議な世界

2009年01月07日 | その他経済
7日の日経平均株価は前日比158円40銭高の9239円24銭と、2006年3月24日~4月3日以来、2年9カ月ぶりの7連騰となった。

割安感とオバマ米次期大統領の政策期待による上げなのだろうが、そろそろ現実の経済状況をにらんで再び下値を探りにいく展開になるのではないか。

なぜなら米国は確かに雇用創出を目指した大規模な財政支出を行うだろうが、日本見せかけの財政支出しか行わないからである。

恐慌というものを真に理解していないため、深刻な経済状況に向かっていくのは確実である。
にもかかわらず株価は年央から経済が回復するかのような上げを演じている。これはあり得ないシナリオであるし、不思議な動きと言わざるを得ないのである。


ただ、おかげさまで昨年10月の暴落時に私が購入した株式はすべて利益が出た。3年は保有しようとした株が2ヶ月そこそこで利益が出てしまうのだから株の世界は未だにわからない。

やはり経済状況を如実に示すのは長期金利であると実感した。

「議員半減くらいいっていい」と貧乏神の小泉元首相が吠えた

2009年01月06日 | 小さな政府

小泉純一郎元首相は5日、国会内の自民党控室を訪れ、麻生太郎首相ら自民党幹部に対し、次期衆院選について「守りに入ったらダメだ。攻めの姿勢が必要だ」とアドバイスしたのこと。  

その内容というと「候補者が掲げられる政策があればいいんだ。18日の党大会で一院制(への改革)や国会議員の定数半減くらいいってもいい」というお粗末な、しかしながらマスコミ受けのいい小泉氏らしいものであった。

このフレーズは小泉流の大衆迎合政治を表している。
また、この底流にある清貧思想が、日本経済の需要を奪っていったのである。

小泉=貧乏神と言ってよいと思う。