「小さな政府(小泉構造改革)」=格差社会

格差問題を中心とした考察 ※コメント、トラックバックは受け付けません

日本の財政赤字体質 その2 計算式から考えてみる

2006年10月18日 | 財政問題
日本の財政赤字体質を「貯蓄投資差額」から説明すると以下のとおりである。

国民経済計算によると、我が国では家計部門の貯蓄率が高いことから、1980年代以降ほぼ一貫して貯蓄超過となっている。

法人部門がその超過分を補えばよいのだが、そうでない場合(例えばバブル経済崩壊の時など)は、財政支出または過度の輸出が必要となってくる。            

例えば、1998年の貯蓄投資差額が13.9兆円とすれば、この貯蓄超過分を財政赤字なしに維持していこうとすれば、輸出を中心とした経常収支によりバランスを取るより方法はないとのだが、13.9兆円もの経常収支を計上することは許されるレベルの金額ではない。

このことを計算式に表すと以下のようになる。
国内部門を民間と政府に分けると、民間部門の貯蓄超過は政府の財政赤字と経常収支の和に等しくなることを示している。
 
民間貯蓄-民間投資=(政府支出-租税)+経常収支  
  (民間貯蓄超過)     (財政赤字)