『アカシアの雨が止むとき』♪アカシアの 雨にうたれて このまま 死んでしまいたい・・・1960年の西田佐知子のヒット曲だ。歌謡曲、短歌、俳句に出て来る『アカシア』の俗称は『ニセアカシア』和名は針槐(ハリエンジュ)と言う。『アカシア』の代わりに『ニセアカシア』又は『ハリエンジュ』では歌詞にもならず、詠まれなかっただろう。1873年(明治6年)北米から多様材として輸入された当初は『アカシア』と呼ばれていた。札幌のアカシア並木もその頃だそうだ。開拓期の北海道や戦後の荒廃した国土を救う緑化植物だった。街路樹、公園、砂防、土留めに植栽した。材は堅いので鉄道の枕木や家具等種々利用され、薪炭など燃料としても利用された。マメ科植物特有の根粒菌との共生のお陰で成長が早く、どんな荒地でも育った。その後本来のアカシアが輸入されたので『ニセアカシア』と呼ぶようになった。このニセアカシアは樹高2.30mになり5.6月白い蝶形の花を房状にびっしり咲かせる。この花から採れる蜂蜜が上質なアカシア蜂密として喜ばれている。養蜂業者にとっては大事な蜜源植物である。アカシア蜜はレンゲに次いで2位だという。この『ニセアカシア』が2005年施行された『外来生物法』で特定外来生物=侵略的外来種リストのワースト100に指定されている。100の中にはアライグマ、イノブタ、カミツキガメ、ミシシッピアカミミガメ(幼体はミドリガメでペットとして売られた)、ブラックバスなどで植物ではお馴染のキショウブ、セイタカアワダチソウ、ハルジオン、ヒメジョン、ホテイアオイなどである。『ハリエンジュ=ニセアカシア』を全国の養蜂業者による『日本養蜂はちみつ協会』は『アカシアを守る会』を結成しリスト指定に反対している。長野県産ハチミツの約80%がニセアカシアを蜜源にしているという。ニセアカシアが各地の河川敷に増えており2007年には天竜川、千曲川などの流域で伐採作業が行われたそうだ。これを見るとどうも人間は手前勝手もいい所だ。輸入して散々利用して増えすぎると駆除(伐採)する、おまけに植えたり、移動させると刑罰がある。日本の国会にも特定悪質議員が増えて、1年に億単位の税金をムダ食いしている。この辺で解散・総選挙で駆除しないと国にとって回復不能な大損害を蒙る。写真はニセアカシア・針槐、千曲川にて