百獣の王ライオンでも老いれば牙歯も体毛も抜け、体力は衰え若雄に追われ消えて行く。プロ野球でも強肩といわれた速球投手も年には逆らえず、球の威力を失い球界を去る。政界はどうだろう。小沢一郎が長年盤石な地盤を誇った岩手の「小沢王国」だが今回の参院選で小沢の元秘書で現職の木戸口英司が、自民新人の広瀬めぐみに敗れた。自民党が参院岩手選挙区で議席を獲得したのは、1992年以来、30年振り。93年に小沢が自民党を離党して95年の参院選以降は、小沢の所属政党が議席を独占していた。また新潟選挙区でも小沢の側近で極めて柄の悪い森裕子(参院立憲幹事長)が落選した。欣快に堪えない。そもそも小沢も昨年の衆院選で1969年の初当選以降初めて、選挙区で落選、現在は比例復活したゾンビ議員だ。衆院選挙の中選挙区制を現在の小選挙区比例代表並立制への移行を主導したのが小沢だ。かつて角栄の子分時代、“虎の威を借りる狐”を地で行って「選挙の神様」と呼ばれ、肩で風を切って剛腕を振るっていたのも40年前。妻から三行半を突き付けられ、倅達からも愛想尽かしされた。岩手県奥州市での参院選応援演説で安倍元首相暗殺に触れ「安倍氏のこの災難は、むしろ自民党に有利に作用するかもしれない」と弔い合戦を明言。演説後小沢は記者団に、「端的に言えば、自民党の長期政権が招いた事件と言わざるを得ない」「社会が安定して良い政治が行われていれば、こんな過激な事件は起きない。自民党がおごり高ぶり、勝手なことをやった結果だ」暗殺されるのは自業自得だと片付けた。小沢は傘寿を超え、認知症の気配、こいつは余程進行しないと本人は気付かない。気付いた時は発症しているという。小沢は政党の離合集散、Scrap and build好き勝手にやり、自由党解散時に残った政党助成金を己の政治団体に寄付させ不動産屋と化した輩だ。とても『良い政治』を語る資格はない。『おごり高ぶり、勝手なことをやった』のは小沢一郎自身じゃないか。これを語るに落ちるという。今やゾンビ議員で立憲党の庇を借りる仮住い。呆けると出処進退も判らず、今後も老醜をさらすだろう。
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