あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

会葬お礼のはがき

2019年03月08日 | 日記

昨夜夫が知り合いの通夜に行った。

頂いて帰った通夜の会葬お礼のはがきを拝見して驚いた。

小さな字でぎっしりと喪主である奥様のお礼の言葉が

印刷されていた。

通夜の会葬お礼のはがきはマニュアルがあり名前を入れさえすれば

すぐ使えるようになっているのが一般的だが

これほど思いの籠った会葬お礼のはがきは初めてだ。

お礼文の字数を数えてみたら住所氏名など除いた

挨拶のみの文章が約800字(原稿用紙2枚分)もあった。

 

昏睡に陥ったご主人の病室で万葉集を見つけ

それを開いてみたら

ある歌に赤い〇が付けられていた。

難波人 葦火焚く屋の すしてあれど

 己が妻こそ 常めづらしき

(すすけた顔をしていても、自分の妻が一番可愛いものだ)

そういう意味の歌らしい。

私にはそういう歌を見つけても

読み解く力がないけれど・・・

この奥様はそれをご主人からの

メッセージだとしっかり受け止めて

亡きご主人の生き方や夫婦愛など

礼状に載せられていた。

50代の息子さんも、しっかりされている方のようだが

80才前後と思われる奥さんが喪主になられていた。

恐らく自分が喪主になって夫を見送りたいと

息子さんに伝えたのだと思う。

何と気丈な女性なんだろうと私はただただ驚き感心するばかり。

こういう真似は私にはとてもできそうにない。

世の中、いろいろな方がいるものだ。

 

ご冥福をお祈り申し上げます。