あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

自由律句集 酒二合

2019年01月17日 | 日記

臼杵市在住の作家徳永純二さんが「徳永純二 自由律句集 酒二合」

という本をこの度出版された。

 

「定年退職をして、毎日何をしていますか?」「六十五歳。ぼくは、老人になった。」

「老人と、話そ。」「老人が、つぶや句」

徳永純二さんが定年退職後出版した文庫本を私は全部拝読し、

すっかりファンになり新作を楽しみにしていた。

新作の「酒二合」、すごい!

蘊蓄が深くなければ作れない自由律句の数々。

何と博識なんだろうと圧倒された。

薄っぺらな生き方しかできない私とは大違い。

(そもそも比較するのが間違い)

徳永さんの作品を読んでいつも感じるのは

☆世間体など気にせず自分のしたい事を好奇心旺盛な子どものように

追求していく姿勢

☆蘊蓄の陰にそっと忍ばせているユーモア・やさしさ・・・

感性の鋭さに驚きながらもどこかでクスッと笑ってしまう。

今回の「酒二合」には俳誌のお仲間が作られた句を題材として

徳永さんが書かれた掌編も載せられている。

これがまた素晴らしい。何と発想が豊かなんだろう、

そして、なんと文が上手いのだろうと感心した。

「芥川賞」と「直木賞」が発表されたばかりだが

この方がその気になればそういう賞がとれるような本を

書けるのではないだろうかと掌編を読みながらそう思った。

 

私自身、読解力があまりないので

読み解けていない所がたくさんあるような気がする。

また読み返してみたいと思う。

 

「徳永純二 自由律句集 酒二合」

リーブル出版発行の文庫本 定価400円+税