娘が企画・演出したコンサートが昨夜、天満宮であった。
天満宮の400年の歴史の中で初めて境内にピアノが運び込まれたとの事。
神社境内での野外コンサート。娘が作ったオブジェが境内のあちこちに飾られ、まるでホタルのように淡い光を放つ。
寒さで一段と澄んだ空気の中、ピアノの音色が冴える。空は満天の星。
ピアノを聴きながら私の心は時空を超えて行ったり来たり・・・。
私が知らないはずの若き日の母の姿が見えたりした。
ああ、このはちきれんばかりの若さで私をこの世に生み出してくれたのだ。
そして私の束の間の人生の中で私はかくも美しい光景を娘に見せてもらった。
なんと私は幸せ者か・・・。
これは娘が私に捧げてくれた一世一代の親孝行・・・。
幻想的な空間の中で時空を超えて確かに私に見えたものがあった。
ああ、娘は私が思っている以上に深い世界を生きているのかもしれない。
娘が追及するものがかすかに分かった気がした。