あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

忌明志

2012年01月30日 | 日記
宅急便が届いた。法事用の包装紙に包まれていた。
昨年12月に奥様を亡くされた方からの忌明志だった。
今、51歳の彼。この方と同じ職場になりパソコンの利用を勧めてもらい、随分いろいろ教えていただいた。
この方のお母さんにも若い頃お世話になり、昨年の11月末久しぶりにお宅にお邪魔し、手作りの「サーターアンダギー」を頂いて帰ったりした仲。

奥さんは(彼とは)大学の同級生で同じく51歳。聡明で美しい方だった。

友達からの知らせで訃報を知ったのはお葬式が終わった日だった。
あの方の奥さんがあの若さで!・・・信じられなくて知り合いに電話して確認したりした。

お葬式がすでに終わっていたのでお参りに行くタイミングを見つけられず、ずるずると日が経った。
そして押し迫った大晦日の日、やっとお参りに行かせてもらった。

お邪魔するなり涙がこぼれて止まらなかった。
年より若く見えるスマートな彼。そして若く美しい奥様の遺影。
こんな若さでどうして・・・。人の命のはかなさを胸が締め付けられるほど感じた。
白血病で亡くなられたとのことだった。

近くに住むお母さんのところにもお悔みに行った。
「しっかりした嫁で、子どもや夫、両親に8通の手紙を残して逝ったのよ。私の誕生日は3月なんだけど、少し早いですが・・・と2月公演の博多座のチケットも準備してくれていたの。どこまでもしっかりした人だった」と目を潤ませながら話して下さった。
それを聞きながら私も涙がこぼれて仕方なかった。

昨日、母の誕生プレゼントを買いに行った時にお店でその方(お母さん)に偶然会った。
「昨日四十九日が済んで、やっとこういうところに出てくる気分になったのよ」とおっしゃっていた。
気丈な人が心なしか小さくなったように感じられた。

「美人薄命」というけどそういう言葉を思い出させるような賢く美しい人だった。
ご冥福をお祈りすると共にご家族が苦境を強く乗り越えられるよう心からお祈りしたい。