ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

行ってきました! 明石市立文化博物館「江戸の遊び絵づくし」

2016-08-29 15:11:57 | 日記 国芳
行ってきました! 明石市立文化博物館「江戸の遊び絵づくし」
8月26日金曜日,私の“国芳シリーズ,最終回?”のつもりで行ってきました。

まずは1階,
「ふしぎなからだー合体・あべこべ・顔三つ!?」のコーナー
思わず,見入ってしまう。

「みんな大好き♪おもちゃ箱」のコーナー
まるで,今の幼児雑誌の附録のよう!
着せ替え遊び・・・ではなく,着せカツラ(?)あそびや
線を切って組み立てていくとおひな様になったり・・・。

1階のコーナーを出る時,
博物館の人に尋ねました。
「天保以降ばかりですか?」
だって,1階のコーナーの遊び絵は,天保から明治のものばかり
ちょっと今,天保の改革に凝っているので,
ー改革と関係があるのでは・・・。
 改革で美人画や役者絵が制限されたから,他の分野に広げたのでは?-
と思ってしまったのです。
博物館の人は「そうですね。」とは言うものの,その時はそれ以上の返事は返ってきませんでした。

2階に上がり,
「よって,たかって,こしらえる」のコーナーを見て,
「幸せをはこぶラッキーアイテム」のコーナー
“有卦絵(うけえ)”の登場
縁起のいい福助や・お福が登場し,福に通じる“ふ”で始まるめでたいものが集められているのです。
国芳の「有卦福曳の図」は,
福禄寿が福草履・布巾・風鈴・・・と34もの“ふ”がつくものをひっぱっています。
やっぱりね。
前のブログで書いたけど,
福禄寿は水痘症かもしれない・・・,不具は福につながる・・・
そうなのかもしれません。

と,見ていたその時,先ほど1階で質問した博物館の方が来られて,
「先ほどの方ですよね,学芸員を呼んできます。」
と,学芸員の先生を連れてきてくれました。

その方は,
・多色刷りの版木をあわせる技術の向上
・町人の経済的ゆとりなどから,
江戸時代終わり頃になって,遊び絵的な浮世絵が大量に作られたことを話してくれました。

そして,
浮世絵は,いわゆる悪所(歌舞伎小屋・遊郭吉原)の前で売っていたこと。
1枚はかけそばやうどんぐらいの値段だったこと。
丁稚も休みの日に浮世絵を買ったこと。
地方から出稼ぎに来ていたこともあり,江戸の浮世絵が地方にも広がったことなど話してくれました。

そういえば,国芳の浮世絵って細かいですよね。
小さな文字がいっぱい書かれているものもありますしね。
相当な技術がないとできませんよね。

その後も,判じ絵など見ていたのですが,
時間はいくらあっても足りません。
おもしろくて,あっという間に時間がたってしまいます。

このブログもきりがないので,このくらいにします。
全部で,155の浮世絵のうち,国芳はなんと42枚でした。(たぶん)


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工楽家住宅前から雁木,船着き場の証し:朝日新聞8月27日

2016-08-28 16:22:52 | 日記 新聞
高砂市教育委員会が発掘調査を進めていた「工楽家住宅」の前から,(高砂市今津町)
船着き場の石造りの階段「雁木(がんぎ)」が見つかりました。

加古川や瀬戸内海に通じる運河・南堀川に船着き場があったことが確認されました。
1939年頃,道路建設のため,埋め立てられたとみられ,雁木の写真や史料は残っていたそうですが,
遺構が見つかったのは初めてだそうです。

市教育委員会の関係者は,
「江戸時代に高砂のまちが舟運で発展した証し」としているそうです。


朝日新聞には,工楽松右衛門の説明として,
「江戸時代に函館や鞆の浦などの港湾整備に携わった」
とありますが,
北前船の松右衛門帆も説明して欲しかったですね。

松右衛門帆のおかげで,北前船の性能が上がります。

ちょうど1年前の9月から歴博で企画展「北前船」がありました。
ちょっと復習・・・です。
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八朔のひな祭り 室津

2016-08-27 16:34:46 | 日記 地域
八朔のひな祭りの期間中の土曜日とはいえ,特別大きな行事がない今日の午後
ちょっと室津を散歩してきました。

少し前の大河ドラマ『軍師 官兵衛』でも紹介していたので,ご存じの方もいると思いますが,
室津では3月にひな祭りをしません。

今日,室津でいただいたパンフレット「八朔のひな祭り 室津」によると,
(八朔とは,旧暦の8月1日です。)

「室津では,
 八朔にひな祭りを行うのは室山城の落城という悲しい出来事が背景にあるといわれています。
 それは『室津追考記』によると,
 永禄9年(1566)1月11日,室山城主浦上政宗の弟の宗景の結婚式の夜に,
 かねてより対立関係にあった龍野城主赤松政秀の急襲にあい,
 花嫁は奮闘むなしく討ち死にし,政宗は自害したとあります。
 室津の人々はこの悲劇をかなしみ,
 非業の死を遂げた花嫁の鎮魂のために3月3日ではなく,
 半年おくれの八朔にひな祭りを延長したといいます。」

ちなみに,大河ドラマ『軍師 官兵衛』では,この花嫁の名前をおたつといい,
南沢奈央さんが演じていました。


今日は,娘と駐車場からゆっくりと歩き,
海駅館や民俗館,いろんな家庭のおひな様をざっと見ながら,賀茂神社まで散歩しました。

第14回になる今年の「八朔のひな祭り 室津」は,
8月20日から始まり,明日,18日コンサートをして終わるようです。
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国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」から

2016-08-24 13:58:07 | 日記 国芳
まず,古文書「あなたの声」

Eテレの「趣味どきっ! 旅したいおいしい浮世絵」(4,㋄)を見てから,すっかり歌川国芳のファンです。
7月には,神戸市博物館で「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」を見てきました。
(ガチャポンで国芳の“猫”をあてました。)
また,姫路にある兵庫県立歴史博物館の「立体妖怪図鑑」では,国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図」を立ち止まって細かく観察してしまいました。この浮世絵は,天保の改革を皮肉ったものとされ,改革のため,規制されたり失業したりした人たちが妖怪になって出てきて,将軍家慶や老中水野忠邦と思われる人の背後にいます。
今回の課題は,そんな天保の改革の少し前,天保の飢饉のころの古文書でした。
古文書も浮世絵も,その時代背景も調べるとおもしろいですね。
次は明石市立文化博物館で,「江戸の遊び絵づくし」を見てくる予定です。


ということで,

国芳「源頼光公館土蜘作妖怪図」


背後の妖怪は何かを知りたくて,
本を2冊借りたところまで,前回書きました。

なんと,
南和夫『幕末江戸の文化』には,ずばり,
第1編 天保の改革と文化規制
 第2章 国芳画「源頼光公館土蜘作妖怪図」
とあるではありませんか。

そして,第3章 天保の改革と浮世絵
にも,国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図」について書かれている部分がありました。


これらによると,国芳は皮肉って書いているものの,想像以上にこの浮世絵が流行。
この妖怪がこの意味なら,こっちの妖怪は,・・・と
国芳の思惑以上に騒ぎになったようです。
江戸時代の人も私もいっしょですね。

ほぼ同時代の3冊の本では,
(『天保改革鬼譚』(たぶん「きたん」と読む。),『天保雑記』『浮世の有様』)
それぞれの妖怪について,解釈が違うものがあり,
国芳が決めたものではなく,
人それぞれに想像していたから,別のものと解釈していると思われるのです。

以前書いた西瓜は
天保雑記では,初物
浮世の有様では,水くわしや八百屋の化け物
天保改革鬼譚では,砂村
となっているように・・・です。

私が「源頼光公館土蜘作妖怪図」をみて,
「水頭症?」と思ったのは,
実は,福禄寿,七福神の1つで,
もともと福禄寿自体が,水頭症ではないかと言われているようです。(河野憲一「心で学ぶ人間福祉入門: 実践ワーク」より)

ちなみに,「源頼光公館土蜘作妖怪図」の福禄寿は三つ目で,
天保雑記では,株主・地主・金貸
天保改革鬼譚では,水天ぐ・・・だそうです。


続けて,天保の改革,国芳,「源頼光公館土蜘作妖怪図」を調査します!

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「天保の改革を調べてみたら?」

2016-08-21 16:10:52 | 日記 国芳
前回,「そもそも妖怪」で,私はこんな事を書きました。

「歌川国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図(みなもとのよりみつこうやかたつちぐもようかいをなすず)」必ず見てくださいね。
 番組でも言っていた通り,すごい風刺の効いた浮世絵です。
 水野忠邦の天保の改革でのきびしい規制を風刺しています。
 スイカの妖怪は初物禁止を皮肉っていて,
 歯がない妖怪は噺(はなし)つまり,噺を禁止しているのを皮肉っていて,
 大きく目をひんむいている妖怪は市川海老蔵(当時),歌舞伎への規制を皮肉っている。」

先週金曜日の歴博の日,
職員さんや先輩ボランティア・Iさんと「そもそも妖怪」の話で盛り上がり,
私は国芳のこの浮世絵の話をし,
「ほかの妖怪も天保の改革を皮肉っているのでしょうか?
 それぞれ一つ一つの妖怪を見ていくと何かわかるような気がします。」
と言うと,先輩Iさんは,
「一つ一つの妖怪を見ていくのもいいけれど,天保の改革を調べてみたら?
 どんな規制があったか調べて,それから妖怪を見ていくと速いんじゃない?」
とアドバイスしてくれました。

なるほど・・・。
さっそく図書館で本を2冊借りました。
南和男『幕末江戸の文化 浮世絵と風刺画』
徳川林政史研究研究会監修『江戸時代の古文書を読む 天保の改革』

さて,私にこの2冊を読む根性があるかどうか・・・。

ちなみに2冊目の方は,古文書ではありますが,読み下し文も解説もついております。


そしてもう一度,特別展の
歌川国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図」をじっくり見ました。
その時会ったのが,先輩ボランティア・Mさん
「妖怪カルタ・妖怪双六って家庭で子どもが遊ぶもの・・・?
 幕府の改革で双六が規制されたら?
 男がするといえば,双六の博打,金があったら吉原。・・・・
 そういう目で見るのも大事じゃないですか?」

規制をかいくぐって生きる江戸の庶民?

ん,おもしろい。


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